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注意! ※この作品にはゆっくりしか出てきません! ※作風柄、虐待描写はありません! ※賢いゆっくりが出ます! ある所に、広く資源に恵まれた島があった。そこは、周りが海に囲まれており、全くの無人。 そんな島にある日、数個の影が舞い降りた。 『『『『うー!うー!』』』』 うーぱっくである。運んでいたのはもちろん…… 『ありがとうね!うーぱっく!』 『おれいはそこにはえてるおやさいをもっていってね!!』 『ここはほんとうにとかいはなゆっくりぷれいすね!!』 内訳はゆっくりまりさ、れいむ、ありす、ぱちゅりー、みょん……ゆっくりである。 捕食種を除いたスタンダードな種がそれぞれ一匹ずつだ。 それぞれが、新天地を目の当たりにしてゆっくりしている。 彼女らは以前、他のゆっくり同様に山で暮らしていたが、人間による開発によって居場所を奪われてしまった。 そんな節に、先程のうーぱっく達に出会い、この島のことを聞き出したのだ。 『ゆゆ!まりさたちをそのしままでつれていってほしいんだぜ!!』 群れのリーダー格であるゆっくりまりさが頼むと、運ぶことが生きがいのうーぱっくである。 快く承ってくれた。そこは話に聞くよりも広く、食糧、寝床の洞窟、その他資源もろもろ……何一つ足りないものは無かった。 それに加え、何よりも魅力的なのが 『みてよまりさ!ここのしまはどすたちにまもられているよ!!』 『むきゅ!さいこうのゆっくりあいらんどね!!』 島は海岸、森、山から成っていた。今ゆっくり達がいるのは、山の頂上の開けた草原である。 そこの四方にそれぞれ祭壇の様なものがあり、そこにドスまりさを模した石造が建っていた。 こんな何から何までゆっくりのために設えた様な島だ。気に入らぬ者などいるはずもない。 『さっそくおうちをつくってゆっくりしようね!』 『きょうはいどうでつかれたから、あしたからたんけんするんだぜ!!』 リーダーまりさを筆頭に、補佐役のぱちゅりーなどが指示に当たった。すぐに巣の目処が立った。 この草原の四方、例のドス像のそばにそれぞれ一つずつ穴が開いていた。 入ってみれば、なんと穴は全て中で繋がっており、ちょうど草原の中央部に当たる場所まで開けている。 さらに驚くべきことは、地下であるにも関わらず外と変わらぬ草が同量生えている。 石造りの台座には、こんこんと清水を湛えている。 さらには燭台まであり、ヒカリゴケにより、優しい光に照らされている 雨水の侵入を防ぐ入口を塞ぐためのフタもある。 もうここだけで一生分ゆっくりできるんではないかという程の環境であった。 『ゆがーん!』 『ほっほんとうにすごいゆっくりぷれいすなんだぜ……』 『むっむきゅっきゅきゅきゅ』 反応の仕方はそれぞれ違えど、みんな初めて喜びの感動にショックを受けていた。 それからの生活はまさにゆっくり達の理想を絵にした様なものであった。 海のど真ん中にある島のため、天敵となる野生動物はいない。 食べ物である草や果物は無尽蔵に群生している。 何よりあの自然を破壊し、平穏を乱す人間がいないのだ。 唯一気掛かりがあるとすれば…… 『こんなにゆっくりしているのになんでどすはないているんだぜ?』 いつだったか、豪雨によって数日閉じ込められた時のことである。 もちろん、その間に不自由したことは無い。 元からある蓄えに加え、食糧をため込んでいたし、ゆとりを持っていた。 普段は震えて過ごすこの雨も、いまでは愉快で軽快な音楽に聞こえていた。 雨上がり、リーダーまりさが先立って外に出た。 その時に、ふとドス像を見るとなんと涙を流しているのだ。 当初は驚いたが、なんてことは無い。 像の帽子部に水が貯まるようになっており、鍔を伝って目から涙を流す様に見えているのだ。 見回ってみれば、四方の像の全てが泣いていた。 その涙は台座の隙間に吸収され、一種のダムとなっており地下の台座へと繋がっていることが後に分かった。 『このきをきってむすべばいかだになるんだぜ!』 『えだにはっぱさんをはればおーるになるわ!!』 ゆっくり達は生を謳歌し、すくすくと育ち、自然とのふれあいから知恵をつけた。 昨日は木と木を擦りつけて火を起こす道具を作った。その前は釣り竿。 そして今日はいかだを作った。少し島から離れた場所で釣りをし、収穫も上々だ。 明らかに、他の群れとは違う進歩の仕方をしている。 障害が極端に少ないため、全身全霊をかけてゆっくりすることが出来る。 もっとゆっくりしたい! こうすればゆっくりできるよ! むきゅ!このつたはべんりよ! どうぐをつくろうね! おりょうりをおぼえたわ! まらっ☆ちーんぽ!! それからもゆっくりし続け、だんだんと数を増やしていった。 比例するように文化が発達していき、今では生簀をつくり魚を保有するまで至った。 ゆっくりの寿命というのも、環境次第の様である。 第二世代、第三世代と続いても、最初の群れの誰一人欠ける事無く過ごしている。 ある日、リーダーまりさはドスまりさへと成長した。 『どすがいるかぎり、みんなをもっとゆっくりさせるよ!!』 まず手始めに、増えた仲間のために、森を切り開き、整地し、新たな巣を作った。 『ごはんももっとひつようになるね!』 うーぱっくに頼み、数個の羽化寸前の鶏卵を取り寄せ、家畜として飼い始めた。 『もっとべんりなどうぐをいっぱいつくろうね!』 獲物を確実に捕えるため、捕食種も撃退可能な武器を作った。 嵐が来ない限り、転覆しない遠泳漁の船を開発した。 もっともっと! まだまだ! さらにさらに! ………… ドスが思いつく限りのゆっくりを提供した。最早、自分が出来ることは見守るくらいだろう。 既に自分以外の第一世代ゆっくりは、みな天寿を全うした。あの若かりし頃が懐かしい。 そういえば、何で人間はあんなにゆっくりできない生き物なんだろう…… ドスまりさは海岸から夕陽を眺め、一方的な優越感に浸り、微笑みを湛えていた。 『どすももうつかれたよ』 ドスまりさはゆっくりとした生涯ここで終えた。 ゆゆ?どす~どこ~!? かいがんでねてたわよ? どすのぞうがあるんだぜ! うるさいな……どすをよぶのはだぁれ? あれ?うごけないよ? そうか、どすはしんじゃったんだね。 でもむれのみんながみえるよ。 こえもきこえる……みんな、もうすこしだけどすにみまもらせてね!! 第二世代のゆっくり達がドスの不在に気付いた。 それを受け、第三世代のゆっくり達が海岸で探していたところ、新たなドス像を見つけた。 みんなは直感的に、これが今まで自分達を導いてくれたドスであると分かった。 今までありがとうと礼を述べている。 『こんなところでのざらしにしていたら、どすがかわいそうだよ!』 『むきゅ!そうだわ!やまのうえのどすぞうにくわえてあげましょ!!』 『そうすればどすもゆっくりできるね!!』 そこで、ドス像をどう運ぶかが議論された。結果はすぐに出た。 まずは木を伐採し、ドス像が乗る程度の板を作り、それに乗せる。 それからまた木を伐り、“コロ”として板の下に入れては引っ張りを繰り返すという方法だ。 海岸から山頂の草原まではキッチリ整備されていたし、置く場所も四方のドス像の真ん中に決めた。 『『『ゆーしょ!ゆーしょ!』』』 『 おちびちゃん!はやくころをもってきてね!!』 『ゆっくちりかいちたよ!』 群れ総出で作業したおかげか、半日程で全ての工程を終えた。 結果は大成功! その後、みんなでこの日を何かの記念日にして、ドンチャン騒ぎした。 新たにリーダーとして任命されたのは、ぱちゅりー種である。 生前のドスから最も知識を受け継いだとされているからだ。 『むきゅ!どすのときとおなじようにすればしっぱいしないわ!!』 確かにやることは何から何まで真似ていた。 しかし、何か変じゃないか? どこかで間違えた!? いいやそんな訳が無い! ドスと同じことをしているんだ!! それからしばらくしてから、過ちに気付いた。 『どぼじできさんがぜんぜんないのぉぉぉおおお!?』 『くだものさんもみんななくなってるんだぜ!!』 『おながぢゅいだよぉぉぉおおお!!』 結果を言ってしまえば、島から植物という植物がごっそり無くなってしまった。 事の始まりは、ドス像を運ぶために大量の木を伐採したことから始まった。 以前までは、ドスが植物の再生するまでを計算したギリギリのラインで伐採していたのだ。 木材としての木が無くなれば、作物の木を代用し、食料の供給源を無くしていった。 漁に出よう! 船が故障してしまった。直すための材木はどこ? 狩りをしよう! 獲物となる動物はどこ? うーぱっくに頼んで運んでもらおう! 払う報酬は何? 八方塞がりとなって、ぱちゅりーは誤りに気付いた。 しかし、時すでに遅し。 『ごべんばざい゛い゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛!!』 『ゆ゛る゛じでぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!』 『どぼじでぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!?』 『どずどおなじごどじだだげだのに゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛!!』 『ゆ!うるさいよ!!むのうなりーだーはしね!!』 『まえまえからいばってるおまえがきにいらなかったんだぜ!!』 『りぇいむをゆっくちちゃちぇにゃいむにょうはちんでね!!』 リーダーぱちゅりーとその家族は公開処刑された。 群れのみんなから投石の雨を浴びて、物言わぬ死体となった。 これで、群れの一応の溜飲は下がった。 しかし、それからは、殺伐とした生活が始まった。 『やめてね!そのにわとりさんとひよこさんはれいむのぶべぇぇええ!!』 『うるさいんだぜ!まりささまにたべられたほうがこいつらもしあわせなんだぜ!!』 自分の家族以外はみんな敵、戸締りをしていないと家畜を奪われた。 『ちょうどいいんだぜ!おまえのかぞくをまびきしてやるんだぜ!!』 『わがらにゃぁじゃべちゅびゅうぶうううう!!』 『ぢっぢんぼっぢんぼぉおおおおおおおおおおおお!!』 『ぺ~ろ♪ぺ~ろ♪しあわせ~なんだぜ!!』 間引きと称し、子供を殺されて食べる者。 『んほぉぉぉぉおおおおおおお!すっきりー!!』 『びっびやだぁああああ!!ずっき゛り゛ぃ゛い゛い゛!!』』 混乱に乗じて、己が欲望のままに動く者が現れた。 ものの三日間この阿鼻叫喚は続いた。 そこに残ったのは、たくさんの死体と一匹のゆっくりだ。 『どずぅぅはやぐばりざざまをだずげろぉぉ!ごのやぐだだずぅぅうう!』 生き残りのまりさは既に満身創痍、死ぬのも時間の問題だろう。 恐らくは、最後の力を振り絞って中央のドス像へと呪詛を吐いている。 ドスは像となってから、今までを一部始終全て傍観していた。 こいつらはなんだ? こんなのゆっくりじゃない! じゃあなに? まてよ……どっかで見たことがあるぞ…… そして一つの答えに辿り着いた。 そうか…… どすはじぶんでゆっくりをゆっくりできなくしてしまったのか…… そう解釈すると、空から水滴が落ちてきた。 ポツリ……ポツリ…… 『あべざん!?ふらだいでね!ゆっぐりやんでね゛!!』 パタ、パタ、パタ 『ふるだっでいっでるでじょ!?ばりざざばのいうごどが』 ザ、ザーザー 『ぼがど…がら…りざだげ…………』 バシャバシャバシャバシャ!! 『――――――――』 最後の生き残りの声が聞こえなくなった頃、残されたドス達は涙を流していた。 後書き どうもお久しぶりケラ子です。 以前スレを覗いたとき、シリーズものの風潮がよくないよう見えました。 だからと言うわけではないのですが、リハビリがてら新たに書き下ろしてみました。 何か作風の幅がありませんかね? ちなみに、この作品は、実在する島の話をモチーフにしました。 分かる人はいるのかなぁ…… byケラ子 ケラ子の作品リスト ゆっくりいじめ系509 紅い弾丸 ゆっくりいじめ系601 ある新人ゆっくりーだーの話(前編) 制 無 ゆっくりいじめ系647 ある新人ゆっくりーだーの話(後篇) 制 共 無 ゆっくりいじめ系711 ある植物型奇形妊娠の話 ゆっくりいじめ系748 ある動物型奇形妊娠の話 ゆっくりいじめ系807 あるロボットゆっくりーだー達の話(前編) ゆっくりいじめ系844 あるロボットゆっくりーだーの話(後編) このSSに感想を付ける
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※使い古されたテンプレを用いています。 「ゆっくりしていってね!」 家に帰ると下膨れの生首がいた。黒い帽子をかぶり、金色の髪をした全長が三十センチほどのそれは跳ねながら私の方 へと寄ってきた。生首が跳ねながら寄ってくるのは出来の悪いホラー映画のようで、滑稽でもあり恐ろしくもあった。 「おにいさんはゆっくりできるひと?まりさはおなかがすいたよ。ゆっくりごはんをよういしてね!」 生首が何かを言っていたが、私はドアを閉めてその場を立ち去った。 「そりゃゆっくりだな。間違いない。」 友人は私が持参した安い酒を注ぎながら自信ありげに言った。あの後私は謎の生命体がいる部屋に入る気になれず に友人宅を訪れた。 「知っているのかい。」 「今の時代にまだ知らない奴がいる方が驚きだ。新聞でもゆっくりの被害について散々取り上げている。ほら。」 渡された新聞には確かに生首らしき生き物の写真が載っていた。悪夢は現実だということに戸惑う私をあざ笑うかのよう に彼は続けた。 「ゆっくりというのはなぜか生きている饅頭だ。見た目は人の生首だが中身は餡子が詰まっていて、 人間の言葉を話す。時々食料や住処を求めて人里に出没するそうだ。新聞も読んでいないようだし、 お前もゆっくり対策をしていないんだろう。」 「どうすればいいと思う。」 「普通の人なら踏み潰して黙らせてからゴミに出すな。」 あっけらかんと友人は言った。確かにセイブツではなくナマモノであるならばそれは正しい判断だろう。説明が本当である ならば外から入ってきたそれらは落ちた饅頭に等しい。食べようと思えば食べれるだろうが、無理して食べるほどのものでも ない。でもあれを踏み潰すとなると気が引ける。口をふさいでもゴミ捨て場で暴れられては困る。殺すのは別にかまわない が衛生的で安全なゴミへの出し方はないだろうか。 私の考えがゆっくりの殺害方法へシフトしていったとき、再び友人が喋り出した。 「そういえばゆっくり処理機でもう使わないのがあったな。お前にやるよ。」 友人は手にしたお猪口に酒を注いだ。口元が邪悪に歪んでいる。おそらく、笑っているのだろう。正直、彼の こんな表情を見たのは初めてだった。 「………サンキュ。持つべきものは友達だな。」 友人からゆっくり処理機を受け取った後、家路をたどりながら思った。あれはお猪口ではなく口を針金で固定された ゆっくりだったと。今頃あれはアルコールで混濁した意識の中彼に何をされているのだろうか。 家の戸を開ける。 「ここはまりさのおうちだよ!しらないおにいさんはゆっくりでていってね!」 やはり夢ではなかった。部屋の中には生首の饅頭がいた。最初は不気味に思えた生首も今となっては処分に手間の かかるゴミとしか思えない。 「ここでゆっくりするならたべるものをもってきてね!まりさはかんだいだけどゆっくりしてたらおこるよ!」 無視して部屋の中を調べる。本棚から本がこぼれていたりゴミ箱が倒されたりしていたので、片づけておく。 「おそうじしてくれているんだね。でもはやくたべるものをもってきてね!そうしたらまりさのめしつかいにしてあげるよ! こうえいにおもってね!」 元々物が少ないせいかゆっくりの被害はあまりなかった。ゆっくりの届くところには缶詰しかなかったため、食料も 無事だった。窓から逃がしてもよかったが、他の人に迷惑をかけたらいい気分はしないのでここで処分することにする。 友人からもらったゆっくり処理機は透明な箱だった。ただし、上の面だけは鉄でできており、ハンドルの付いたネジが 飛び出している。使い方は一目見て理解した。 ゆっくりを捕まえて箱の中に入れる。 「ゆ?せまいよ!ここじゃゆっくりできないよ!はやくだしてね!」 ゆっくりがわめく。五月蠅い。私はハンドルを回していく。天板がゆっくりと降りてくる。 「はやくだしてっていってるでしょ?わかんないの?ばかなの?」 まだ自分の立場が分かっていない。はやる気持ちを抑えながらゆっくりとハンドルを回す。 「ゆっ?おかしいよ?てんじょうがおちてくるよ!ゆっくりさせてね!ここからだしてね!」 やっと気づいたようだ。大丈夫、すぐに殺したりはしないよ。そこで好きなだけゆっくりさせてあげるよ。死ぬまで。 心臓の鼓動が高ぶり、熱い血が体中を巡っていることが分かる。 「ゆぐーっ!ゆぐーっ!」 体を膨らませて必死で抵抗している。どれだけ膨らんでも押し返せるわけないのに。ああ、なんて可愛いんだ。 「うううぅぅぐるじいいいいぃぃだずげでぇぇ」 だんだんとゆっくりの形が歪んでいく。箱を倒して表情を見る。ゆっくりは涙を流しながら助けを求めるような眼をしていた。 ところどころ皮が裂けて、中身の餡子が見えている。そんな眼で見るなよ。もっと苦しめたくなっちゃうだろ。 「いばならゆぐじであげるよ………ゆっぐじだずげでね………」 この状況で助かると思っているんだ。あっけなくちゃつまらないからね。ゆっくり、ゆっくりといじめてあげるよ。 私はゆっくりを放置して戸棚へ向かうと、マッチを手に戻ってきた。 「ぐひゅー………ぐひゅー………」 もはや息も絶え絶えといったところだ。私は火をつけたマッチをゆっくりを潰している鉄板の上に落した。 「ぐぎいいいぃぃぃぃぃぃ」 ゆっくりの絶叫が響く。まだまだ元気いっぱいだね。ゆっくりしていってね。 「ぐぐぐ………げぶっ………ごぼっ…どぼじで…ごんな………」 餡子を吐き尽してゆっくりは動かなくなった。そろそろ夜が明けようとしていた。当初の目的を忘れ一晩中ゆっくりの相手 をしていたようだ。 「どうしてこんなことするかって?」 私はゴミになったゆっくりに向かって言った。 「予想以上に君が可愛らしすぎたんだ。」 朝の陽射しの中、私は友人の笑みの意味が分かった気がした。 終 後書き 「万能お兄さん」の人に憧れて書いてみた。 SS書くのって難しいと痛感した。 お目汚し失礼いたしました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4547.html
※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。 ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』17 「さていよいよ、本格的に苦しめる下準備に入りましょっか。 春奈流のゆっくり虐待は手間かかってるよ~。 すごく時間かかるけど、協力お願いね」 「例の「処置」を施した時点で、俺の目的はほとんど達せられたようなものだ。 あとは君に任せるよ」 「はいはい。じゃ、ゆっくり虐待のレクチャーを始めましょ。 圭一さんが前にやっていた方法はね、 スタンダードなんだけど、虐め方としては中の下ってところ」 「そうか」 「ゆっくりを苦しめる方法はいろいろあるけど、 一番効果的なのはやっぱり次の二つ。 「後悔」と「絶望」。 絶望を与える下準備はもうできてるから、後悔のさせかたをお見せします」 「後悔させることが重要なのか」 「それがあるとないとじゃ雲泥の差だねー。 圭一さんのやり方だと、ゆっくりはね、相手を憎むの。 苦しめられるほどにその相手を憎み、 そして、被害者としての自分を憐れむ。 憎悪と自己憐憫、この二つがね、ストレスを発散させちゃうんだな。 プライドの高い生き物だからね、この発散がバカにならないのよ」 「一切発散させずにやるっていうのか」 「そう。そのために必要なのが、後悔。 というわけで、ひとつあたしの手並みを見てってちょーだい」 「ゆっくりしていってね!!」 目覚めた直後、親れいむはすぐに挨拶をした。 「ゆっくりしていってね!!」「ゆっくりしていってね!!」 周囲のゆっくり達から、反応はすぐに帰ってくる。 傍にいるのは、自分を入れて総勢十三匹の家族。 まりさ種もありす種も揃っており、プラチナバッジを見るまでもなく頭の飾りですぐに判別できる。 今後、長浜圭一に飼われていた十三匹のゆっくりについては、 親れいむ、子れいむというように、「親」と「子」をつけて特に表記する。 そのほかにも、大勢のゆっくり達がいた。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、どの個体も見知った顔だ。 人間ををペットにしたあの森で知り合った群れだ。 ドスまりさは見当たらなかった。 「ゆっくりしていってね!!」 そう言ってぽんぽん跳ねてきたのは、ゴールドバッジをつけたあのれいむだった。 「ゆゆっ、れいむのおはなし、とってもゆっくりしてたよ!! れいむのおねえさんははんせいしてないてたよ!!」 「ゆゆゆ!あたりまえのことをいっただけだよ!!ゆふぅ~♪」 つい顎を反らしていい気分になる。 すでに話は広まっているらしく、群れのゆっくり達もれいむに駆け寄って賞賛しはじめた。 「れいむったらとってもとかいはなのね!!ほ、ほめてあげてもいいのよ!?」 「わかるよー、ゆっくりはせかいいちゆっくりできるんだねー」 「もうをひらかれたわ!ゆっくりのかくめいよ、むきゅ!」 家族たちや金バッジが、自分が人間に向かってしてあげた説教の内容を群れに伝えたらしい。 「とってもゆっくりできるおはなし」として、群れの皆が感動していた。 親れいむはいまや革命家、ヒーローとなり、一目置かれ尊敬されている。 周囲で飛び跳ね、自分を称賛するゆっくりに囲まれ、 親れいむはいよいよ顎を反らし、ブリッジせんばかりにひん曲った。 「ゆっふぅぅぅ~~~~~ん♪ にんげんさんはばかだから、 あんなかんたんなこともおしえてあげなきゃいけなくてゆっくりできないよ! ゆふんっ♪ゆふんっ♪」 仲間同士でひとしきり盛り上がったあと、親れいむはふと我に返って聞いた。 「ゆっ、ここはどこ?」 そこは見渡す限りの荒野だった。 荒野というよりも岩場。地平線まで無限に続くその荒れた地面には、 ぺんぺん草一本生えておらず、水の気配もない。 しかし、ゆっくりは大勢いた。 自分たちの群れと離れたところに、 ちょうど自分たちと同じ規模の群れが固まっているのが見えた。 他のあらゆる方向にも、ほぼ同じぐらいの間隔を開けて、同規模の群れがいる。 なかば群れのリーダー的な気分になっていた親れいむは、 声をはりあげて、前方にいる群れに向かって挨拶をした。 「ゆっくりしていってね!!」 同時に、向こう側の群れも挨拶をしてきた。 挨拶に挨拶を返すのではなく、まったく同じタイミングで挨拶をしたのだ。 「ゆゆっ!!ゆっくりできるね!!ゆっくりしていってね!!」 そう言い、ゆっくり達が互いに近づいていく。 しばらくの間群れは跳ねながら相手の側に近付いていった。 見ると、自分たちの左右方向にいる群れも、 自分たちと同じように、前方に向かって進んでいるようだった。 突然、先頭のゆっくりが向こう側の先頭のゆっくりに激突した。 「ゆびゃっ!!なんでよけないのおぉぉ!?」 あちこちで激突が繰り返され、互いに罵り合うゆっくり達。 「ゆゆっ!!これはかがみさんだよ!!ゆっくりやめてね!!」 金バッジのれいむが叫んだ。 「ゆっ?なにそれ?ゆっくりおしえてね!」 「かがみさんはきれいなかべさんなんだよ! それで、れいむたちのすがたがみられるんだよ!! ここにうつっているのはれいむたちなんだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 そんな事が、と疑いながらも、 鏡の前で動いているうちに、目の前にいるのが自分の鏡像だということを理解するゆっくり達。 「ゆゆっ!かがみさんはおもしろいよ!!」 「ゆっくりできるね!!」 始めて見る鏡にはしゃぎ、跳ねまわってゆっくり達。 たっぷり一時間は騒いでいたが、 そのうちに、一同は空腹を感じ始めた。 「ゆっくりごはんさんをさがすよ!!」 群れは再び鏡にそって移動しはじめた。 しかし、どこまで行っても岩場と硬い土だらけで、雑草さえも見当たらない。 長い探索を経て、 一見どこまでも広がる荒野に見えたこの土地は、 四方が鏡張りの壁に囲まれた、密閉された空間であることがわかった。 初めは沢山いると見えた群れもどうやらすべては鏡像で、 実際には群れひとつ、自分たちしかここにいないようだった。 当然、どちらを向いても餌になるようなものは一切見受けられない。 「ゆぅ~……ゆっくりできないよ……」 「おなかすいたよ!!かわいいれいむをゆっくりさせてね!!」 「まりさはかりがとくいなんでしょおぉぉ!?はやくごはんさんをあつめてねぇぇ!!」 口々に不平をこぼしはじめるゆっくり達。 空腹はつのるばかりだった。 何時間かが過ぎ、ゆっくり達の不平が頂点に達したころ、状況に変化が現れた。 鏡張りの壁のある一面が、突然ぱっと向こう側の風景を映し出した。 それまでこちらの姿を映しているだけだった壁が、いきなり隣の空間を映し出し、 ゆっくり達の視線は自然とそちらに集まった。 そこは天国だった。 こちら側よりもずっと広く、天井が高い。 そこは階段やしきりがあちこちに配備された多層的な空間になっており、 数多くのゆっくり達がそこかしこにひしめいている。 ふかふかしたクッションの載ったソファや天蓋つきのベッドの上でゆっくり達が心地よさげに眠っている。 ブランコや簡易メリーゴーラウンドやトランポリン、 マットの上で飛び跳ねることでゆっくりでも操作可能な単純なビデオゲームなど、 飼いゆっくりでさえ想像したこともないほど豪華で楽しそうな遊具で、ゆっくり達が遊びに興じている。 床にはとても食べ切れないほどの果物やお菓子が盛られた大皿があり、 小腹がすいたゆっくりが、気の向くままに近づいてはかじりついていった。 ソフトクリームやオレンジジュースのサーバーがあり、 使い慣れたゆっくりは器用にハンドルを操作してコップに注いでいる。 壁の透過に伴い、向こう側の音も伝わってきていた。 家族ですーりすーりしてリラックスしているゆっくり達。 遊具で飛び跳ね、歓声をあげる子ゆっくり達。 室内には、なんだか複雑でよくわからないが、非常にゆっくりできる音楽が流されていた。 そして、そこにいるゆっくり達は、どれもが極上の美ゆっくりだった。 手入れの行き届いたさらさらの髪ともっちりした肌、きらきらした瞳に色鮮やかな髪飾り。 かつて群れの中ではあこがれの的だったゴールドバッジのれいむでさえ、 このゆっくり達を前にすると、急にみすぼらしく思えてきた。 「ゆゆゆうううぅぅ~~~~~………!!!」 群れの全員が、きらきらと目を輝かせて涎をたらす。 これ以上ないゆっくりプレイスの現出。 自分たちもその恩恵に浴することができると全員が確信している。 「ゆっくりしていってね!!!」 群れの全員がガラス壁に駆け寄り、飛び跳ねて挨拶をした。 それは向こう側に伝わったらしく、向こう側のゆっくり達がこちらに視線を向けてくる。 群れのゆっくりはますます声を張り上げて要求した。 「れいむたちもいれてね!!れいむたちはそこでゆっくりするよ!!」 しかし、答えは返ってこなかった。 返答するどころか、不快そうに眉をひそめるもの、 せせら笑うもの、こちらを無視して何事かひそひそ話しているもの、 どれもこれもとても友好的とは言えない反応だった。 苛立ちながら親れいむ達は要求を重ねる。 「ゆゆっ!!きいてるの!?かわいいれいむたちがおなかをすかせてるんだよ!! きこえないの!?ばかなの!?しぬの!?ゆっくりいれてね!!」 叫びながらガラスに体当たりをしはじめたゆっくり達を見ながら、 向こう側のゆっくり達はひとしきり相談したあと、こちらに向かってきた。 「ゆゆゆっ!!れいむたちをいれるきになったんだね!! そこはれいむのゆっくりぷれいすにしてあげるからね!!ゆっくりしていってね!!」 向こう側のゆっくりは、荒野とゆっくりプレイスを隔てるガラス壁の隅まで行き、 そこの扉を開いた。 隅のそこだけは扉になっており、開くようになっていた。 「ゆゆうぅぅ!!」 矢も盾もたまらず、扉に殺到してゆく群れ。 しかし、小さな扉の前に立ちはだかり、そのゆっくり達は言い放った。 「ゆっくりできるね!!」 「ゆゆっ!?」 珍妙な声を受け、群れは戸惑った。 今のは何だろうか。 ひとまず、普段どおりに反応してみる。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりできるね!!」 向こう側のゆっくりは、先ほどと同じ挨拶を繰り返した。 「ゆゆっ!?そのあいさつはへんだよ!!ゆっくりできないよ!!」 「そっちのほうがゆっくりできないよ!ゆっくりりかいしてね!!」 理解し難いことを言ってきた。 なんだこいつらは? 扉から出てきた向こう側のゆっくり達は、 おおよそ総勢十匹程度だった。 種族は、れいむ、まりさ、ありす種の基本三種に加え、希少種もちらほら見受けられる。 図抜けて美しいということを除けば、一見ごく普通の外見だったが、 よく見ると、全員がリボンに特殊な飾りをつけていた。 白く光る銀製のその飾りは、アルファベットのYの形をしている。 「よくわからないけど、さっさとれいむたちをいれてね!!」 「だめだよ!! ここにはいっていいのはにんげんさんと、ゆっくりできるゆっくりだけなんだよ!!」 Yの飾りのまりさがはっきり言い放った。 「ゆゆっ!?うそはゆっくりできないよ!! にんげんさんなんかいないよ!!」 「いまはいないけど、ときどききてくれてゆっくりさせてくれるんだよ!!」 「ゆっ!!どれいにしてるんだね!!」 そう言った瞬間、Y飾りのゆっくり達が大声で怒鳴った。 「どれいじゃないでしょおおおおおお!!!くちをつつしんでねえええぇぇ!!!」 「ごみくずがにんげんさんにそんなくちをきいていいとおもってるのおおおおぉぉ!!?」 「ごめんなさい!!ごめんなさい!!にんげんさんごめんなさいいい!!」 異常なほどの怒りをあらわにして食ってかかってくる。 この場にいもしない人間に向かって詫びはじめるやつまでいた。 「ゆゆゆっ!?にんげんさんなんかにあやま」 「ゆっくりだまってね!!!」 Y飾りのれいむが叫ぶ。 群れのゆっくり達は、その迫力に思わず身をすくませてしまった。 「れいむたちはゆっくりできないね!!ここにはむかえいれられないよ!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおぉぉぉ!!? れいむたちはとってもとってもゆっくりできるんだよおおぉぉぉ!!!」 「どこがゆっくりできるの?」 「みてわからないのおおぉぉぉ!?ばかなのおおぉぉ!?」 「それじゃあ、これからてすとをするよ!!」 Y飾りのまりさが鋭く叫んだ。 同時に、固まっていた十数匹のY飾りのゆっくり達が散らばって移動し、 品定めするように群れの先頭にいた親れいむを取り囲んだ。 「ゆゆっ?てすと?」 「れいむたちがほんとうにゆっくりできるゆっくりかどうかてすとをするよ。 れいむたちがみんなをゆっくりさせられたら、ゆっくりぷれいすにいれてあげるよ!」 「ゆゆっ!!かんたんだよぉ!!」 「それじゃあ、みんなをゆっくりさせてね!! ゆっくりはじめてね!!」 「ゆゆゆっ!!」 テストが始まり、親れいむは気合いを入れた。 「がんばってね!!がんばってね!!」 「ゆっくりぷれいす!!ゆっくりぷれいす!!」 群れの仲間たちが応援している。 全力でこいつらをゆっくりさせてやる。れいむは意思を固め、行動に移った。 「ゆっくりしていってね!!!」 全身にゆっくりパワーを漲らせた、渾身の挨拶だった。 顔に浮かべた笑みも、飛び跳ねる高さも、これまででの自己ベストを叩きだしたという自信があった。 親れいむは勝利を確信した。 しかし、帰ってきたのは冷たい沈黙だった。 Y飾りのゆっくり達は、誰もが冷やかな無表情で親れいむを眺めている。 「ゆゆゆっ!?」 取り囲むY飾り達を前にきょろきょろして狼狽する親れいむ。 どうしたのだ。 もしかしてよく見ていなかったのだろうか。そうだ、そうに違いない。せっかくの渾身の挨拶を。 腹が立ったが、それより空腹のほうがせっぱつまっていたので、 さっさと終わらせるべく親れいむは再度挑戦した。 「ゆっくりしていってね!!!」 それでも、帰ってきたのは失笑だけだった。 そればかりか、Y飾りのまりさが言い放ってきた。 「はやくゆっくりさせてね!てすとはもうはじまってるよ!!」 「ゆゆゆっ!?なんでゆっくりしないのおぉぉ!!?」 「ゆっ?もしかして、いまのがゆっくりさせてたの?!」 不思議そうに聞き返され、親れいむは屈辱に赤面した。 今まで、あの挨拶をされたゆっくりは皆が笑顔で挨拶を返してくれた。 れいむの可愛い挨拶を見れば、誰もがゆっくりするはずなのだ。 その確信が、今揺らぎはじめていた。 「れいむはゆっくりできないね!しっかくだよ!!」 「ゆゆゆぅぅぅ!!?まってね!!まってね!! かわいいれいむのゆっくりしたあいさつだよ!!こんどはほんきだよ!!」 三度目の、渾身の「ゆっくりしていってね!!!!」。 こんなにゆっくりできる挨拶は、本来、心を許した親友や家族にしか見せない。 しかし、返ってきたのは侮蔑と嘲笑だった。 「れいむ。ぜんっぜんかわいくないよ」 「じぶんのことをかわいいとおもってるんだねー、わかるよー」 「いたいたしいね……」 「みてるほうがつらいから、もうやらないでね。ごめんね」 親れいむは顔中を真赤にして涙を浮かべていた。 「ゆ………ゆ………」 恥辱と悔しさに歯軋りし、とめどなく涙があふれ出す。 生涯最高の屈辱だった。 「泣いてる、泣いてる。効くねえ」 「こんな顔は初めて見るな。子供を殺してみせた時でさえ、こんな表情は見られなかった」 「この前確認したとおり、ゆっくりにとっては可愛さが最高の価値観であり存在意義なの。 ゆっくりが可愛いからこそ他の生き物はゆっくりしている、だからゆっくりが一番偉いと信じてるぐらいだから、 可愛くない、ゆっくりできない、と言われるのがゆっくりには何よりの苦痛なんだね」 「同じゆっくりに言わせる、というのがやっぱり重要なんだな。 人間が言ってやったところで一蹴されるだろうし」 「しかも、言ってるのは極上の美ゆっくり達だもんね。 そんな相手に言われちゃ反論もできない。 自分の存在価値を全否定されるというのは、人間だったら自我が崩壊するくらいの苦しみだろうねー」 その他にも、自信家のゆっくり達が何匹か挑戦したが、 どのゆっくりの挨拶も侮蔑と冷笑で応えられ、屈辱に歯噛みすることになった。 ついにはY飾りのまりさが宣告した。 「あいさつはもういいよ!! それしかできないならゆっくりできないね!ゆっくりぷれいすにはいれられないよ!!」 「ゆゆううううぅぅぅぅ!!?」 群れに背を向け、ゆっくりプレイスに戻っていこうとするY飾り達。 親れいむが必死になって呼び止めた。 「ゆ、ゆっくりまってねぇ!! まだあるよ!!れいむはとってもゆっくりできるんだよ!!」 「あいさつならもういいよ!」 大義そうに振り返るY飾り達に、親れいむは跳び上がって言い放った。 「れいむはゆっくりできるおうたがうたえるよ!!」 「ゆゆっ!?」 Y飾りの目の色が変わる。 「おうたがうたえるゆっくりはとかいはよ!!むしできないわね!!」 「それをはやくいってね!!まりさたちもおうたがだいすきなんだよ!!」 「ゆゆっ、どんなおうたかたのしみね!!」 「おうたはゆっくりできるよ!!てすとをさいかいするよ!!」 いそいそと親れいむを取り囲み直すY飾り達。 余程歌が好きらしく、期待に目を輝かせている。 その反応を見て、得たりとばかりに親れいむは顎を反らした。 「ゆっふっふ!!れいむのびせいによいしれていってね!!」 早くも勝ち誇り、親れいむは歌いはじめた。 「ゆっゆっゆ~♪ゆゆゆゆゆ~♪ゆ~ゆ~ゆゆゆ~♪ゆゆゆ~ゆっくり~♪」 群れのゆっくり達が、親れいむの歌に合わせて体を揺らしてリズムをとっている。 いつもながらの自らの美声に陶然となり、親れいむはますます声をはりあげた。 「ゆっくり~のひ~♪すっきり~のひ~♪まったり~のひ~♪」 目を閉じながら自らの音韻に心身をゆだねて歌い続ける。 「ゆっゆゆ~ゆゆ♪ゆっゆっゆ~♪ゆっくり~ゆっくり~♪」 喉の調子は最高だ。 これならこのY飾り達もゆっくりせざるをえまい。 山場にさしかかり、親れいむは片目を薄く開けて観客の反応を確かめた。 これ以上ないほどローテンションの無表情がれいむを取り囲んでいた。 「ゆ、ゆゆゆっ?」 思わず歌を中断してしまった。 うっとり聞き惚れているはずのゆっくり達が、全くゆっくりしていない。 親れいむの心に、再び不安の影が差し始める。 親れいむが歌いやめたのを見て、先頭のY飾りまりさが面倒臭そうに言った。 「れいむ。それはなに?」 「ゆゆっ!?おうたでしょおぉ!?」 「…………ゆっくりわかったよ……」 Y飾りまりさは深いため息をひとつつくと、仲間たちとひそひそ話し始めた。 どのY飾りもゆっくりしていない、不快そうな顔で喋っている。 親れいむは、冷や汗が自らの全身をつたうのを感じた。 やがてYまりさが向きなおって言った。 「れいむ。れいむはおうたをしらないんだね?」 「ゆゆゆっ!?なにいってるのおぉ!?れいむはおうたがとくいなんだよおぉ!?」 「まりさ。もういいわ、ほっときましょう」 「いなかものにきたいしたありすがばかだったわ」 Y飾り達の会話に、れいむは再び赤面する。 Yまりさが言い渡した。 「おうたはこうやるんだよ。みんな、じゅんびしてね!」 たちまち、Y飾りのゆっくり達が散開して扇型に並び直した。 居並ぶY飾り達の前方にYまりさが向かい合って立つ。 おさげには妙な棒を握っていた。 Yまりさが棒をひと振りすると、Y飾り達がいっせいに歌い始めた。 群れのゆっくり達を衝撃が襲う。 それは音の乱舞だった。 Y飾り達が声をあげ、転がし、跳ね、躍らせる。 まりさの振るタクトに合わせ、あちらのゆっくりが歌えばこちらのゆっくりが休む。 何重にも重なる音階とリズムが繰り広げるメロディーの洪水。 それらの音韻はゆっくり達をおののかせた。 歌い終え、Yまりさが振り返って言った。 「これがおうただよ。「じーせんじょうのありあ」っていうんだよ」 よくわからない。 ゆっくりできた、というわけでもないが、 その歌を前にした親れいむは、 自分のがなり立てていた雑音がたまらなく恥ずかしくなっていた。 自分が歌だと思っていたのは何だったのだろう。 「もういちどきくよ。れいむはなにがうたえるの?」 「ゆ……ゆ……れいむ…れいむは………」 親れいむはまた涙目で赤面し、へどもどと口を濁すしかなかった。 見切りをつけ、Y飾り達が再び戻ろうとする。 しかしまた、それを呼び止める者がいた。 親まりさだった。 「ゆっへっへ!まりささまがほんきをだすときがきたようなんだぜぇ!!」 「……まりさはゆっくりできるの?」 「ぐもんなんだぜ!!まりさいじょうにゆっくりできるゆっくりはいないんだぜ!!」 「どうゆっくりできるのかいってね!」 「まりささまはとってもつよいんだぜ!!つよいまりささまがおまえたちをまもってやるのぜ!! まりささまがまもってやってるからこのむれはゆっくりできるんだぜえ!!」 群れのほうから不平の声がいくつかあがったが、親まりさはまるで聞いていない。 Y飾りのまりさが答えた。 「ゆっ、じゃあまりさのつよさをてすとするよ! まりさたちのだれかとたたかってかったら、ゆっくりできるとみとめてあげるよ!!」 「ゆっへっへっへ!!さっさとするんだぜええ!!」 Y飾り達が顔を突き合わせて相談していると、一際高い声が上がった。 「むきゅ!!ぱちゅりーがいきゅわ!!」 「はああぁぁぁ~~?」 親まりさが唇をゆがめていると、そのぱちゅりーが前に進み出てきた。 Y飾りをつけたそのぱちゅりーは、年端もいかない子ゆっくりだった。 ゆっくりの中でも特別脆弱なぱちゅりー種の、それも子供。 意外な挑戦者の登場に、群れが騒ぎ出す。 「ゆゆっ!!あぶないよ!!やめてね!!」 「ゆっくりごろしはみたくないよー、わかってねー」 Y飾りの側も騒いでいた。 「ぱちゅりー!ゆっくりかんがえなおしてね!!あぶないよ!!」 「ぱちゅりーはまだこどもでしょおぉ!?おかあさんにまかせておきなさい、むきゅ!!」 「しんぴゃいいらにゃいわよ!!ぱちゅりーはもうおとにゃなのよ!!」 「ゆっへっへっへっへ!!とりけしはきかないんだぜええ!! いちどやるといったからにはさいごまでやるのがゆっくりできるのぜええ!!」 親まりさは得たりとばかりにY子ぱちゅりーににじり寄った。 なんだか知らないが、勝てばテストに合格できるのだ。 「ちゃんすをみのがすほどまりさはばかじゃないんだぜえ!!ゆっへっへっへえ!!」 「ゆ、しかたないよ………」 Yまりさがあきらめたようにうなだれた。 「それじゃあ、ゆっくりはじめ………」 「ゆっくりしね!!!」 開始が宣せられる前に、親まりさはつっかけていた。 大きく跳び、Yまりさのほうを向いていたY子ぱちゅりーにのしかかる。 Y子ぱちゅりーは親まりさの下敷きになって見えなくなってしまった。 「やったのぜ!!かったのぜ!!しとめたのぜぇ!! げらげらげらげら!!やるっていったのはそっちなんだぜぇぇ!!!」 「………ゆっくりはじめてね」 Yまりさが、改めてテストの開始を宣告した。 「ゆっ?もうおわっt」 「むっきゅ!!」 親まりさは、ひねりを加えて高々と投げ飛ばされた。 きりもみながら頭から地面に激突し、 状況が理解できないまま激痛に身もだえる。 「ゆがあああぁぁ!!いたいのぜえええぇぇ!!」 「むっきゅうぅん!!」 横っ面に体当たりを受け、親まりさは再び大きくバウンドして転がった。 欠けた歯を吐き出し、泣き叫ぶ一方で、親まりさの視界は向かってくる相手を捉えていた。 まごうかたなき、それはY子ぱちゅりー。 「なんなのぜええええぇぇ!!?」 「むっきゅりしにぇ!!」 猛烈な頭突きを顔面の中心に受け、親まりさはさらに吹っ飛んだ。 Y子ぱちゅりーは縦横無尽に飛び回り、その後も親まりさを蹂躙しつづけた。 親まりさはほぼ無抵抗で、泣き叫びながら逃げ惑うばかりだった。 群れは呆然とそれを眺め、Y飾りのほうは焦って騒いでいる。 「やっぱりぃ!!こどもだからてかげんができてないよ!!」 「むきゅ!!ぱちゅりー、もうやめなさい!!しんじゃうでしょおぉ!?」 「こにょまりちゃはひきょうなてをつかっちゃわ!! にゃにをされちぇももんきゅはいえにゃいわよ!!むきゅ!!」 「いいかげんにしてね!!にんげんさんにおこられるよ!!」 「むきゅっ!!」 Yまりさに叱りつけられ、Y子ぱちゅりーはしおらしくなって仲間の元に帰った。 「むきゅう、ごめんなしゃい……」 「わかればいいんだよ!よくやったね!!」 群れは言葉もなく立ち尽くしているばかりだった。 親まりさのほうは、また何本も歯を折られ、傷だらけでゆっゆっ呻いていた。 「とかいはなありすがゆっくりさせてあげるわ!!」 次に進み出たのは親ありすだった。 「……ありすはどうやってゆっくりさせるつもり?」 「ゆふんっ!!」 親ありすは顎を反らした。 その顎の中心ではぺにぺにが屹立している。 「ありすのとかいはなてくにっくですっきりさせてあげるわ!! ありすのあいをうけたゆっくりはとってもゆっくりできるのよ!!」 「…………」 Y飾り達が軽蔑の視線で親ありすを眺めているが、親ありすは頓着する様子はない。 「ゆふふ、みんなつんでれさんねええ!! はずかしがらなくていいのよ?!えんりょなくとびこんでいらっしゃああい!!」 「……ちょっとだまっててね」 Y飾り達が再び相談し、結果、また一匹が選び出されて進み出た。 「まりしゃをしゅっきりさせちぇね!!」 進み出てきたY飾りのまりさは、またも子ゆっくりだった。 早くもぺにぺにから先走り汁を垂らし、親ありすは猛り狂った。 「ゆっほほほほおおおおおおお!!」 「それじゃあてすとをはじ」 「こどもまむまむこどもまむまむこどもまむまむうううううぅぅぅぅ!!!!」 はやくも理性を飛ばし、先ほどの親まりさと同じく開始宣告前につっかける親ありす。 激突するようにY子まりさに密着し、素早くへこへこと顎を振り始める。 Y飾り達はこれ以上ないほどの蔑みの視線で眺めていた。 群れの仲間たちの中にも目をそらす者は多かった。 「んほっほっほっほほほほおおおおお!!! まりさかわいいよまりさああああああ!!! まりさのおはだすべすべでとってもとかいはよおぉぉぉ!!!」 涎と体液をまき散らしながらピストン運動を速める。 手入れの行き届いたY子まりさの肌は親ありすの快感を著しく高め、 早くも絶頂が訪れようとしていた。 「いぐ!いぐいぐいぐいぐいぐぅぅぅ!! あでぃずのどがいばなあいをうげどっでねえええぇぇぇ!!! す!!すすすすすすっきりいいいぃぃーーーーーーーーーーー!!!」 絶叫しながらびくんびくんと痙攣する親ありす。 絶頂を迎えてようやく余裕ができた親ありすは、Y子まりさを見下ろしながら声をかけた。 「ゆふう、ゆふう……まだまだあいしあいましょうねえ……?」 「………………」 親ありすはぎょっとした。 Y子まりさは妊娠もせず、冷めた目でありすを見上げているだけだった。 「ゆゆゆっ!?まりさったらつんでれさんねえええ!! すなおにかんじてもいいのよおおおおぉ!!」 「……にゃにしてるにょ?」 「ゆっ!?」 親ありすの目元に狼狽が浮かぶ。 「と、とかいはなあいにきまってるじゃない!!いわせるなんてやぼないなかものね!!」 「まりしゃ、しゅっきりちてにゃいよ。 しゅっきりならはやきゅちてにぇ」 「も、も、も、もちろんよおおぉぉぉ!! こんどはほんきであいしてあげるわあああぁ!!!」 言うが早いか、屹立したぺにぺにをY子まりさのまむまむにつき立てて顎をふり始める。 再び涎をまき散らし、親ありすは極楽浄土の快楽に身をゆだねた。 Y子まりさの胎内に精子カスタードを放出し、親ありすは愛の成就を確信した。 「ゆふう………ありすのあかちゃん、だいじにそだててね!!」 「あかちゃんってにゃに?」 Y子まりさはやはり冷めた目で眺めていた。 「ゆゆゆっ!?」 ゆっくりの交尾は、互いがすっきりすることでにんっしんっする。 仮に意にそまない強姦であっても、性欲が高く感じやすいゆっくり種はたやすくオーガズムに達し、 ほぼ100%の確率でにんっしんっに至る。 しかし、Y子まりさはにんっしんっしていなかった。 すっきりしていないのだ。 それどころか、親ありすの粘液にまみれながら、自身は粘液の一滴もしたたらせていない。 「よだれをまきちらしてるよ。みっともないね……」 「あんなけだものがとかいはをなのってるの?いなかはそうぞうをぜっするわね」 「ひとりよがりなおなにーなんだねー、わかるよー」 「せんずりー!!」 Y飾り達が蔑んでいる。 親ありすはうろたえたが、すぐに気を取り直した。 「ゆふふ!!まりさはちょっとつんぞくせいがつよすぎるわね!! ありすのてくにっくではやくでれなさああああい!!」 まむまむに舌を這わせ、体をからみつかせ、 かつて人間に教わったあらゆるテクニックを駆使して親ありすはY子まりさを責める。 しかし、どれだけやってもY子まりさには快感のきざしさえ見受けられなかった。 親ありすばかりがすっきりし、無為に精子カスタードを吐き散らすばかりだった。 「ゆふう……ゆふう……なんでえええ……… ぜつりんすぎるわああああ………」 「もういいよ!!きもちわりゅいだけだっちゃよ!!」 Y子まりさは苛立って叫んだ。 「ありしゅはじぇんじぇんへたくちょだにぇ!! しゅっきりはこうやりゅんだよ!!」 Y子まりさは舌を伸ばし、親ありすの体に這わせた。 「ゆふんっ」とよがり出す親ありすの体を慎重に丹念に調べていき、 親ありすの反応が強くなる部分を確かめると、 その性感帯を、バイブレーターのように舌を動かして攻めはじめた。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆほほほほほほほほほおおおおおお!!!」 たちどころに親ありすはすっきりさせられた。 それでも休むことなく、Y子まりさの舌は別の性感帯を探り当て、再び振動を始める。 「ゆっほほほほほおおおお!!!ずっぎりいいいいいぼうやめでええええええ!!!」 子ゆっくりに、しかも舌だけですっきりさせられるという屈辱に顔を歪めながら、 衆目の注視のもと、親ありすはのたうちまわりながら何十回もすっきりさせられた。 自らの精子カスタードの海の中でぐったりしている親ありすに向かって、 Y子まりさは言い放った。 「こりぇはいちびゃんきほんてきにゃてくにっきゅだよ! こんにゃのでこんにゃにしゅっきりしゅるゆっきゅりははぢめちぇだよ!!」 Y飾り達がせせら笑った。 恥辱に歯噛みする親ありす。 「ありしゅのきゃお、しゅっごくばきゃみたいだっちゃよ。 ちょきゃいはにゃあいをうけちょっちぇにぇええええ~~!!」 親ありすの顔真似をして、 子まりさは歯をむき出し舌をへろへろさせてみせる。 Y飾り達ばかりか、群れのゆっくりまでが笑いだした。 「ありしゅはちょっちぇもちょかいはだにぇ!! こんにゃにわらわしぇちぇくれちゃもんにぇ!! でみょ、でおちだきゃらもうにどとやらにゃくちぇいいきゃらにぇ!!」 笑いながら、子まりさは群れの元に帰っていった。 親ありすは地面に突っ伏して泣きじゃくっていた。 「ぱちゅりーはもりのけんじゃなのよ!」 最後に叫んだのは、群れの参謀役を務めていたぱちゅりーだった。 「……ぱちゅりーはなにができるの?」 「ぱちゅりーのちしきはぼうだいなのよ。 このほうふなちしきで、ぱちゅりーはむれをゆっくりさせてきたわ。 あなたたちもゆっくりさせてあげられるわよ!」 「はいはいゆっくりゆっくり……」 いい加減うんざりしているらしいY飾り達だったが、 それでもまた相談を始めた。 群れの中から選ばれて進み出たのは、またも子ゆっくり。 「じゃおおおおおん!!」 めーりん種だった。 「むきゅぅぅ!?」 「このこよりちしきがあったら、ゆっくりできるとみとめてあげるよ!!」 「むきゅう!ばかにしないでよ!」 ぱちゅりーは怒った。 子ゆっくりの、それもめーりん。 めーりん種は希少種の一角だが、 「じゃおーん」という鳴き声しか発せられないために、 ゆっくりの中では蔑まれ、苛められている。 そんなめーりんと知恵比べをさせられるという状況が、 ぱちゅりーのプライドを傷つけていた。 「こんなばかがぱちゅりーのあいてになるわけないでしょ!? しょうぶするならほかのにしなさいよ!」 「はいはい、はじめるよ。 まりさがしつもんをするからゆっくりこたえてね!!」 そう言い、Yまりさが二匹の前に立った。 「それじゃだいいちもんだよ!! 「みろのびーなす」のみろは、なにからつけられたなまえ?」 「むきゅ?」 ぱちゅりーは首をかしげた。みろのびー、何? 何を言ってるのかよくわからない。 隣では、Y子めーりんが鉛筆を咥えてスケッチブックに何か書きつけていた。 書きつけたスケッチブックを差し上げ、Y子めーりんが高らかに叫ぶ。 「じゃおおおん!!」 スケッチブックには、「発見された島の名前」と書いてあった。 「ゆっ!めーりん、せいかいだよ!!」 「じゃおおおぉん!!」 「ま、ま、まちなさいよ!」 ぱちゅりーは叫んだ。 「も、もんだいのいみがわからないわ!ひきょうよ!」 「なにがひきょうなの?」 「いみがわからないって……まさか、みろのびーなすをしらないの?!」 心底驚いたという風で聞き返してくるY飾り達。 ぱちゅりーは言葉につまり、必死に取り繕った。 「ちょ、ちょっとめんくらっただけよ! こどもあいてだからようすをみたのよ!」 「そうだよね!!つぎはほんきをみせてね!! だいにもんだよ!! せかいいちめんせきのひろいさばくは?」 さばく? その意味をなんとか推測しようとしているうちに、 Y子めーりんがまたもスケッチブックを差し上げて叫んだ。 「じゃおおおん!!」 「さはらさばく!めーりん、せいかいだよ!!」 「むっきゅうううぅぅ!!?」 その後、何回にもわたってぱちゅりーの自信は粉々にされていった。 「せかいしぜんいさんにはじめてにんていされたのはどこ?」 「がらぱごすしょとう!めーりん、せいかいだよ!!」 「えんしゅうりつの、しょうすうてんだいじゅういのすうじは?」 「ご!めーりん、せいかいだよ!!」 「せかいでいいちばんながいきょくはなに?そのえんそうじかんは?」 「えりっく・さてぃの「う゛ぇくさしおん」、じゅうはちじかん!めーりん、せいかいだよ!!」 「ぱちゅりー、さっきからぜんぜんこたえてないよ!!どうしたの!?」 「む、む、むきゅうぅ……!」 「もしかしてひとつもわからないの!?」 ぱちゅりーは涙目になり、ぎりぎりと歯を食いしばるしかなかった。 「………ゆっくりわかったよ。もういいよ。 めーりん、もどってきてね。よくやったね!」 「じゃおーん」 テンションの低い鳴き声を上げ、 いかにも無駄な時間を過ごしたというようにY子めーりんは仲間の元に跳ねていった。 「ほかにゆっくりできることはないの?」 Yまりさが群れを見渡したが、もはや答えるものはいなかった。 何をしようとせせら笑われるだけだとわかった今、 挑戦しようという気概はすでに消え去っていた。 「ゆ、ぜんぜんだめだったね。 かわいくないし、おうたもしらないし、よわいし、すっきりもへただし、あたまもわるいよ。 そんなんでだれをゆっくりさせるつもりなの? そんなゆっくりできないいきものはなかにいれられないよ!!」 群れのいずれもが、プライドを完全に破壊されて泣きじゃくっていた。 その後、群れは泣き喚いて懇願したが、 Y飾り達に体当たりを受けて転がされ、拒絶された。 扉は閉まり、ほどなくしてガラスの壁は元の鏡に戻ってしまった その晩、群れは岩場の真ん中ですすり泣きながら眠った。 「よしよし、うまくいってるね」 「おいおい、なんなんだ、このゆっくり共は……」 「ハーバード大学のほうで実験してたゆっくりでね、 ま、ちょろちょろっと改造してみただけ。 ゆっくりの潜在能力っていうのはすごくてね、 ちょっとリミットをいじってやるだけでいくらでもすごい事ができるようになるよ」 「言葉もないな」 「このゆっくり達を使って、自尊心と価値観を徹底的に壊し、洗浄する。 まずこれをやっておかないと、何を教えようとしても無駄だからね。 第一段階は順調ってとこかな」 続く
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※一部東方やゆっくりと関係の無いものを使っています。申し訳ありません。 一日の勤めを終え、自宅への道のりを歩いた時、ふと私はそれを発見した。 ゆっくりの家族だ。 西瓜程の大きさを持つ親れいむと親まりさ。 それに子れいむと子まりさがそれぞれ二匹ずつの、計六匹の一家だった。 既に日が沈んだ夜。 人間の時間が終わり妖怪の時間になろうかという時間。 一体何をしているのかと近づいてみれば、どうやら畑の野菜を狙っているようだった。 人間に気づかれないように気配を殺しているつもりなのか 「そろ~り、そろ~り」 などと間抜けにも口に出しながら歩いていた。 人間に気づかれないようにしているとは、このゆっくり達は人間の怖さを知っているのか。 私はゆっくり達の進行方向先へ視線を向け……嘆息した。 そこは私が子供の頃から知っているおじさんの家だった。 おじさんは家屋のすぐ隣に畑を作って野菜を育てているのだ。 「ゆっ、ついたよ。おいしいおやさいをおなかいっぱいたべようね」 「しずかにしなきゃだめだよ。にんげんにきづかれちゃうからね」 一家が畑に辿り着いた時、親まりさと親れいむが後続のゆっくり達に囁きかけた。 囁くといっても、二十歩も後方にいる私(ゆっくり達はどうやら私には気づいていないようだった)にすら聞こえるほどだったが。 だが日が沈んでもう家の中にいるおじさんには聞こえなかったろう。 「ゆっ、ゆっくりちずかにちゅるよ」 「れいみゅはいいこだもん」 「たべられなかったびゅんはおうちにもってかえりょうね」 親の言いつけどうり静かな声で返す子ゆっくり達。 親のいいつけを守る、随分といい子じゃないか。 しかしこのままではおじさんの野菜が食べられてしまう。 あのおじさんの作った野菜はおいしい。食べたらまさに「しあわせ~」だろう。 だが私は、ゆっくりの「しあわせ~」など糞喰らえだ。 私は最後尾の子ゆっくりれいむに狙いを定めた。 私はその中に潜り込むイメージを膨らませる。子ゆっくりれいむと自分の姿を重ね、皮を破る感覚を想像する。 頬にぴりぴりと電気のようなものが走る。 次の瞬間 「〝ゆっ!! ゆっくり静にちゅるよ!! みんなで美味しく人間のお野菜をちゃべようね!!〟」 一番最後尾の子ゆっくりれいむが、辺りに響き渡るほどの大声で叫んだ。 辺りに反響する子ゆっくりの声。 その響きが鎮まった時、親れいむが子ゆっくりれいむに向かって静に叫んだ。 「ゆぅぅぅぅ! なんでおっきなこえだすのぉぉ!」 「ゆっ? れいみゅおっきなこえなんだしちぇないよ? 突然怒られてわけのわからない、という反応を示す子ゆっくりれいむ。 当然だ。今のは私が言わせたのだから。 私にはちょっとした能力があった。 自分の考えていることを他人に喋らせる能力。 求聞史紀風に言えば『好きな言葉を喋らせる程度の能力』といったところか。 私はこれを『腹話術』と呼んでいるが。 人語を解すのならば人間はもちろん、妖怪や妖精だって能力の対象とすることができる。 もちろんゆっくりもだ。 そしてこの能力によって喋らされた相手はその間のことは覚えていないのだ。 「なんでうそつくの! うそつきはだいきらいだよ!」 「ゆっ、うそなんてちゅいてないよぉぉ!」 よって子ゆっくりれいむは現在自分に覚えのないことで怒られているのだ。 わけがわからないだろう。自分は喋ってもいないのに怒られているのだから。 うそをついた、ついていないの親子の問答に、他の家族まで混じり始めたその時。 バーン!! と大きな音を立てて畑の隣の家の扉が開かれた。 そして扉から飛び出してきたのは鍬を持つ家主。私のよく知るおじさんだった。 「こらぁぁぁぁぁ!! ゆっくりどもめぇぇぇ!!」 般若の形相でゆっくりの一家へと襲い掛かっていくおじさん。 当然、私がさっき叫ばせた子ゆっくりの声が聞こえたので飛び出てきたのだろう。 おじさんの姿を確認したゆっくりの親子が揃って青ざめた顔をすると、それまでの喧嘩を切り上げて一目散に逃げ出した。 「ゆゆっ、ゆっくりはやくにげるよ!」 「ゆっくりできなくなるよ!」 「ゆぶぅぅぅ、れいむのしぇいだよぉぉぉ!!」 「ゆっ、なんでしょんんなごどいうのぉぉ!!」 「れいみゅがおっきなこえだしゅからだよぉぉ!!」 「だちてないよぉぉぉ!!」 逃げながらも覚えのないことで姉妹に糾弾され涙目になる子ゆっくりれいむ。 やがて子ゆっくりれいむのすぐ前をはねていた子ゆっくりまりさが 「れいみゅのしぇいなんだかられいみゅがあしどめしてね!」 と言いながら子ゆっくりれいむを後方へ突き飛ばした。 「ゆぶぅぅぅ! なにしゅるのぉぉぉ!!」 コロコロと転がり体中泥まみれの涙まみれという酷く汚い状態になった子れいむ。 たった今自分を突き飛ばした姉妹へと恨みの視線を向けるがおじさんの事が気になるのかすぐに後ろを振り返る。 おじさんはすぐそこまで迫っていた。 「ゆ゛ぅぅぅぅ!! たぢゅげで! たぢゅげでよぉぉ!! だぢゅ────ゆぼっ!」 助けの声はおじさんの鍬で潰された。 真上から脳天へと振り下ろされた鍬によってグチャグチャになった子れいむ。 皮は無惨に潰れ、餡子は四散し眼球は勢いよく前方に飛び出て。 肉親に裏切られ、背後から最大の恐怖が迫ってくるという状況で絶望しながら死んでいったことだろう。 「れいむのあかちゃんがぁぁ!!」 「だめだよれいむ! にげないところされちゃうよ!」 「おかあしゃんにげよ!」 潰された子れいむへと駆け寄ろうとする親れいむを押しとどめ、畑から離れていくゆっくり一家。 おじさんは追っ払うことさえできればいいのか追撃はせずそのまま家の中へと戻っていった。 子ゆっくりの死骸はそのままだ。 もっとも、放っておいても蟻が勝手に片付けてくれるだろうが。 おじさんも帰り、ゆっくり一家も去っていった。 さて、私はというと────。 ゆっくり一家の後を尾行することにした。 どうせゆっくりのことだ。また別の人間の食物を狙うに違いない。 私はそのようなゆっくりの「しあわせ~」をぶち壊すため、ゆっくり一家の後方を静かに歩いていった。 間抜けなゆっくりは私に気づかない。 やがて子を失ったショックから回復したのか親れいむも大人しくなった。 ただ、流石に家族を失ったばかりだからだろうか、人里を歩く家族の口数は少なかった。 「ゆぅ……れいむのあかちゃんがぁ……」 「ゆっ、おかあしゃんきにすることないよ! あれはおっきなこえをだちたばかなれいむのしぇいなんだから!」 「そうだよ! そのばかなれいむはもうちんだんだからだいじょうぶだよ!」 「そうだよれいむ。 ほらげんきをだして、またばかなにんげんのたべものをいただこうよ!」 と、落ち込む親れいむに声をかけるのは子まりさ達と親まりさだった。 ……どうやら、落ち込んでいるのは同種のゆっくりれいむだけのようだった。 事実、子れいむを突き飛ばした子まりさを他のゆっくりまりさは糾弾していない。 親れいむと子れいむはZUN、と俯いて落ち込んでいるようだからそこまで今は気が回らないのだろう。 ぴょこぴょこと人里を闊歩するゆっくり達。 いくら日が沈んだとはいえ他の里の者に出会わないのはここが里の外れの方だからだろうか。 それとも気が早くもう飲みに行ったのか。 どちらにせよ、運良くゆっくり達は私以外の誰にも見咎められなかった。 見つかったら殺されていたことだろう。 やがて私はゆっくりより先にゆっくりの食べ物になりそうなものを見つけた。 民家縁側に干されていた柿だ。 ゆっくり達は次はこれを狙うだろう、と思って視線をゆっくり一家に戻す。 が、ゆっくり達はその柿に気づくことなくその民家の側を通り過ぎようとしていた。 いかん、このままでは今思いついた私の計画が狂ってしまう。 それを阻止するため、私は再び『腹話術』を使用した。 「〝ゆっ! お母しゃん。あそこに柿しゃんがあるよ〟」 子まりさの一体に『腹話術』をかけ思い通りの言葉を発せさせる。 子まりさのその言葉にゆっくり一家はぴたりと足を止めると、キョロキョロと辺りを見渡し始めた。 「ほんとうだ! かきしゃんがあるよ!」 やがて子れいむが柿の所在に気づく。それに続いて他のゆっくり達も柿を確認したようだ。 「あんなところにむぼうびにおいてあるなんて、あれはきっとまりさたちにたべてくれってにんげんがおいたんだよ!」 などとひどくゆっくり本位な考えをする親まりさ。 だが他のゆっくり達もその考えに異存はないとか「そうだね!」「だったらたべてあげないとかわいそうだね!」などと賛同の声をあげた。 ……まったく、呆れた屑どもだ。 私はその認識を一層強くすると、子まりさの一体に狙いを定め 「〝じゃあ柿しゃんとってきてね、お母しゃん!〟」 『腹話術』を使用した。 「ゆっ!?」 驚愕の声をあげる親れいむ。 さもありなん。てっきり他のゆっくりが取りに行くものだと思っていただろうからだ。 もちろん、それは他のゆっくり全てに共通する。 自分のために他が動くのが当たり前だと思っているのだ。 だからゆっくり達の柿を取りに行く役目の押し付け合いになる前に、私が流れを決める。 今度は子れいむに向けて『腹話術』を使う。 「〝お母しゃんなら出来るよ! がんばっちぇね!〟」 続いてもう一体の子まりさ。 「〝お母しゃんはあんなばかなれいみゅと違うもんね! ゆっくり取りに行ってね!〟」 「ゆっ、ゆっ~……」 愛しい子供達に揃って懇願され困り果てる親れいむ。 愛する子供達の願いとあっては断れないだろう。しかし怖い人間の家へと行くのは怖い。 助けを求めようと親まりさへと視線を向けるも 「〝バカな人間と違ってれいむは優秀だもん! れいむならできるよ!〟」 親まりさの口から出るのは、私の『腹話術』による私の言葉だけだった。 親れいむは親まりさから突きはなされたかのような驚愕の顔を見せるも、すぐに気をもちなおしたのか、キッと柿の方へと視線を向け、駆け出した。 「れいむがゆっくりかきさんとってくるからね! まっててね!」 勢いよく飛び出したが、もちろん人間に気づかれないように静かに這っていく親れいむ。 ゆっくり一家のいる道から縁側までは十メートル程の距離があった。 その距離を「そろ~り、そろ~り」とまたもや間抜けな声を出して這う親れいむ。 親れいむの姿を後ろから見守る他のゆっくりは「がんばっちぇね」と小声で声援を送る。 さっきの会話では親れいむ以外は意識が飛んでいて会話の一部内容を知らないはずだが、自分の都合の良い展開となっているので特に気にしていないようだ。 まさにゆっくりの餡子脳といえよう。 少しずつだが確実に縁側へと近づいていく親れいむ。 民家の明かりはついているようだから、住人は中にいるはずだが、やはり気づかないか。 ならば、次にとる手段は────。 「〝ゆっ!! 人間に気づかれなかったよ!! バカな人間だね、ゆっくり柿は頂いていくよ!!〟」 親れいむが柿のある縁側へと辿り着いた瞬間の『腹話術』。 もちろんさっき子れいむに発せさせたのと同等の大声だ。 当然 「ゆっくりかっ!!」 住民に気づかれる。 「なんでおおごえだすのでいぶぅぅぅ!!」 「おかあしゃんのばかぁぁぁぁ!!」 「やっぱりおかあしゃんもばかなんだにぇ!!」 スパーン、と障子を開き人間が現れた瞬間、大声を出した親れいむへと一斉に罵声を浴びせかけるゆっくりまりさ達。 当然れいむはそんなこと知らない。 「ゆっ、なにいってるの? れいむはおおごえなんてだして────」 踏み潰された。 死なない程度に餡子を吐き出させる見事な力加減だった。 「いだぁぁぁぁい……なんでごんなごどずるのぉぉぉ!!」 皮が変形し滝のような涙を流しながら後ろを振り返った親れいむは、後ろにいた青年を見つけ愕然とした。 「ゆっ……ゆっ……、ゆっくり……かきさんちょうだいね?」 発した言葉は恐る恐るといった感じで、できるだけ怒らせないようにとした結果だろう。 だが所詮は餡子脳。それで怒らない人間などあんまりいない。 むんず、と青年に髪をつかまれた親れいむ。 「ゆっ、ゆっ、ゆっくりはなしてね!」 パシーン! と、ゆっくりの言葉など無視する痛烈なビンタ。 右頬をはたかれたれいむはさっきよりも涙目になっていた。 「ゆぐっ……ごめんなさい、でもかき──」 パシーン! 左頬。 「ごべんなざいぃぃぃ! でもごはんたべないとれいむたち──」 バチーン! 右頬。 「ゆっ……ゆっぐりでぎ──」 バチーン! 左頬。 「おうぢがえぢ──」 バチーン! 右頬。 「ごべんなざ──」 ビターン! と痛烈に顔面から親れいむは床に叩き付けられた。 子ゆっくりなら即死だろうが親ゆっくりの弾力性なら大丈夫、死なない。 散々痛めつけられた親れいむだが 「ゆっ、ゆぐっ……」 と立ち上がろうとする。 しかし、青年はそれを許さなかった。 ドゴム! と親れいむを庭へと蹴り飛ばした。 破裂しない程度に吹っ飛ばされた親れいむは、餡子を飛び散らせながら空を舞い、地面へと落ちた。 ゆっくり一家はというと、一連の惨状をガタガタ震えながら見守っていただけだった。 だが地面へと落ちた親れいむへと歩み寄っていく青年を確認すると、親まりさが何事か子ゆっくり達に囁きかけた。 子ゆっくり達はそれを聞くと、親まりさと共にその場を駆け去っていった。 このまま青年が親れいむの許へと近づいていけば、庭の外にいる自分たちも気づかれると思ったのだろう。(道と庭がちょっとした柵があるため、しかも夜のため見難い) そんな薄情なゆっくり一家の行動に、親れいむは気づかなかった。 そんな余裕は既に無かったのだ。 「ゆぐっ……ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ゛ぐ……」 ボロボロになりながらもなお立ち上がろうとするが 「ゆ゙っっ!!!」 むんず、と髪を掴まれ顔面を地面へと叩き付けられる。 「も゛う゛や゛め゛でえ゛えええ!!!!」 顔面を地面につけたまま、ガリガリと家へと連れて行かれる親れいむ。 当然顔面は土や石によって削られていく。 親れいむが通った後は涙等によって濡れていた。 やがて縁側まで引きづられた親れいむは、そのまま青年に抱えられ 「い゛や゛だあああ! ゆ゛っぐり、じだいいいい!!!」 家の中へと連れ去られていった。 ピシャン、と障子が閉められ完全に親れいむの姿は見えなくなった。 それを見届けた私は、もちろん家族を放って逃げたゆっくり一家の後を追った。 つづく ───────── あとがきのようなもの 作中に出てきた『腹話術』とは、「魔王」という小説に出てくる能力です。 面白そうなので一度使ってみたかったのです。 はい、完全に自己満足です。本当に有難うございました。 他に書いたもの:ゆっくり合戦、ゆッカー、ゆっくり求聞史紀 このSSに感想を付ける
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※俺設定注意 この世に飼いゆっくりという概念が誕生して暫くになる。 嘗てはただのお饅頭の代用品、くらいの扱いだったゆっくりは今や一ペットとしてある程度の需要を満たす存在となっている。 もちろん、それ以上にウザイ害獣、ムカつく街を歩く生ゴミといった捉え方をされているのも事実だが。 皆さんはペットショップに並ぶゆっくり達がどういう経緯を辿ってそこに居るのか不思議に思った事は無いだろうか? ああ、ちなみにここで例にするのは十個500円とかで投売りされている粗悪品ではなく、きちんとした飼いゆっくりの事だ。 彼女たちは生まれてから今まで、どのような教育を施されたのか気になる人もいるはずだ。 今回紹介するのは、そんな飼いゆっくりの教育法だ。とはいってもあくまで自己流。あんまり人にお勧めは出来ない。 とにかく普段俺がやっているような、飼いゆっくりを輩出できる方法を教えよう。 既にゆっくりを飼っていて、躾が難しいと感じている人にも良いかもしれない。 そうそう、言い忘れていたが『良い飼いゆっくり』を作り出すのにはそれなりの努力と犠牲が必要だ。 つまりペットショップに並ぶゆっくりの影ではそれになれなかったゆっくりが山ほど居るというのをお忘れ無きようお願いしたい。 ぶっちゃけた話、躾けの過程で死ぬゆっくりが大量に出るって言うことだ。 ゆっくりブリーディング さて、まずは躾を施す赤ゆっくりの、その仕入先を明かさねばなるまい。 巷で一般に言われているが、ゆっくりは親の餡子を元に子ゆっくりを成す。 つまり親の餡子=性質、性格、その他諸々を引き継ぐのだ。これをゆっくりの血統、即ち餡統と呼ぶ。 良い子の親からは良い子の赤ゆっくりが生まれ、ゲスからはゲスしか生まれない―――というのが、一般の通説である、らしい。 ブリーダーはそうやってより優良なゆっくりのみを引き継がせていく。 だが、これはあくまでゆっくりの質をより高めようとする場合に限る。 いくら多産なゆっくりとは言え、あまりにもポコスカ産ませると母体の影響もあるし、何より子供も粗雑なものしか生まれない。 優良餡統を引き継がせるゆっくりは、それこそコンクールにでも出すつもりでなければ滅多に作られないのだ。 早い話が、飼いゆっくりはそこら辺の野良の子供でも十分になりえる。 というわけで、俺はもっぱら赤ゆっくりの『仕入先』は近くの山や森を回るようにしている。 原価は0円なので非常に楽である。別に街の野良ゆを捕まえても良いのだが、少々性格が擦れすぎていて子供にも影響が出るのだ。 出来るならば人間の事を良く知らない山や森の奥深くに居るゆっくりがモアベターだ。 彼女たちは野良ゆに比べて、とにかく純真で無垢である。余計な混じりっ気がないぶん、子供も躾けやすい個体が多い。 「ゆゆゆ~♪ゆゆっゆゆ~♪」 基本的にゆっくりは日向ぼっこを好む。特に植物性にんっしんっをしている親ゆは、子供のためにも外に出たがる。 植物に似ている形態故なのだろうか、一部のゆっくりのように光合成をしているのではないかという一説もある。 まぁそんな事はさておき、往々にして森の中を探索するとこうやって外をうろついてるにんっしんっしたゆっくりに出合えるのだ。 「ゆっくりしていってね」 「ゆゆ!!ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!おにーさん、まりさたちになんのごよう?」 額に茎をぶら下げたれいむの隣には、その番であろうまりさが暢気に用事を聞いてくる。 この緊張感とか、警戒心の無さが野良ゆとは違う、野生のゆっくりの性質である。 思わず爪先を顔面にぶち込みたくなるが、そこは我慢。これから似たような番たちをまだまだ探し回らなくてはならないのだ。 体力は温存しておくに限る。 「ほい」 ブチッ 「ゆ?」 「ゆゆ?」 無造作に歩み寄り、れいむの茎を掴んで、引き千切る。この間実に2秒の出来事である。 この二匹はもう用済みだ。ぶち殺したい衝動に駆られるが、今日はそんな用事で森まで来たのではない。自重する。 くるっと振り返り、さっさと二匹から離れる。手に持った茎は、背中に背負った籠の中に放り込んでおいた。 「・・・・・・ゆっ、ゆゆ~~~~~~!!?」 「ま、まりざとれいぶのあがぢゃんどこ~~~~!!?」 後ろではようやく気付いたのか、間抜けな絶叫を上げる二匹の声が聞こえてきた。 いちいち子ゆっくりを失った程度で喧しいことだ。ちょっとすりすりすれば生まれるだろこんなもん。 まぁ明日くらいになればケロッと忘れてまた番二匹で盛っているのだ。何も問題は無い。 このような調子で、とにかくゆっくりの番を探し回っていく。 茎が生えていればそれをもぎり、生えていなければすりすりさせた後生えさせてもぎる。 単独で行動するゆっくりは珍しいので無駄足を踏むということ自体が少ない。あっという間に茎が集まっていく。 一組の番から何度も茎を採取しようとすると品質の劣化が起こるので、このような面倒な事をしているのだ。 「ゆああああぁぁ!!?れいむだぢのあがぢゃんがあああぁぁ!!!?」 「まっでね゛ー!?あがぢゃんだぢをもっでがないでねー!?わがらないよぉー!!?」 「やべでえええぇぇぇ!!!ありずだちのかわいいあがぢゃんがあああぁぁぁー!!!」 ・・・・・・・・・。 一つの茎からは少なくとも実ゆっくりが5つ、多ければ20以上も期待できる。今回は豊作だ。 一時間で採取した茎の数は20本、実ゆっくりの数は役300程度といった所か。 この程度の数を揃えなければ飼いゆっくりを出荷するなど土台無理な話だ。体力的にはこれが一番疲れる作業である。 さて、採取してきた茎及びそれに付いた実ゆっくりだが、これを育成しなければならない。 具体的に言えば砂糖水を入れた花瓶に茎を差し、栄養(?)を補給させるのだ。 ・・・・・・しかし、その前にやることが一つある。 実ゆっくりの時点で残留している、親ゆっくりの記憶除去である。 ゆっくりは親の餡子=記憶で作られているために、ある程度の記憶を引き継ぐことがある。 これが先述の餡統なのだが、それは良い意味で使われるとは限らない。 野生のゆっくりから生まれた子はある程度野生の常識を持ったまま生まれてしまうのである。 矯正は簡単だが、それよりかは記憶そのものが無い方が良い。 記憶除去に使う道具はただ一つ、塩水である。 濃度は低く抑え、0,5%から1%の塩水を使う。これ以上濃度が高いとただの虐殺になってしまうからだ。 方法は簡単なもので、砂糖水の変わりに塩水を吸わせる。これだけ。 例えばこの茎の一本は、ほんの少し前から塩水に差している。実ゆっくりはれいむ5、まりさ5だ。 茎の吸引力はそれなりのもので、2~3分もすればすぐに効果が現れてくる。 この茎ももうすぐ2分が経過しようとしている・・・・・・と思った矢先に、根元の子れいむが反応を始めた。 「ゆっきぃ!」 びくんと身体を震わせ、目から口から涎や涙を垂れ流している。 実はこの涙、塩水だ。実ゆっくりと言えどある程度の防御策は身につけているらしい。 そうこうしている内に、徐々に根元から先端まで塩水が行き渡っていく。 「ゆぴぃ!」 「ゆ゛ゆ゛っ」 「ゆっくぢ」 「ぐげぇ」 10匹が10匹、苦悶の表情を浮かべながら必死に身を捩っている。 そんなことをしても体の中を流れる塩水は止まらないけどね。 ゆっくりには刺激物は毒物として反応される。代表的なものは辛味である。 飼い始めたばかりの赤ゆっくりが間違えて唐辛子等を食べた結果、そのまま中身を吐きつくして死ぬというケースが毎年何百件か報告されている。 塩=塩辛いという刺激も、辛味ほどではないが立派に効果を発揮するのだ。 先ず実ゆっくりの体内に入った塩水は、循環し、隅々まで行き渡る。 この時点で先のように実ゆっくり達は泣くなどの防御行為で塩水を排出するが、それだけでは十分な量を排出する事は出来ない。 結果としてこのように、実ゆっくり達は謎の毒物=塩分に苦しめられることになるのだ。 塩分は餡子を蹂躙、その体構造を破壊する役割を持つ。 ここで一番の被害を受けるのが中枢餡――即ち、記憶を司る部位である。 実ゆっくりにしては過剰と言わざるを得ない塩分は、実ゆっくり達の少ない情報を破壊し尽くしていく。 つまり、親から受け継いだ大切な記憶の事だ。 「~~を~~せねばならない」と言った常識は勿論、もっと根幹の記憶等も破壊される。 例えば、当然の如く知っている筈の親の事が分からなくなる。 咀嚼中の「むしゃむしゃしあわせ」等の習性も無くなる(ただし、「ゆっくりしていってね」という挨拶だけは流石に抜けないが)。 それどころか同じ茎に実った他のゆっくり達を姉妹とすら認識できなるなるのだ。 これで何故か運動野とかはまるで無事なものなのだから不思議なものである。 まぁ便利だから活用させてもらっているが。 言ってみれば、ゆっくりの記憶のクリーニング作業だ。受け継がれてきた記憶を完全にリセットし、真っ白な状態にする。 こうなれば親が良餡統だろうと悪餡統だろうと関係ない。彼女たちは俺の命令以外の判断基準を持たなくなるのだ。 余談ではあるが、加工所で販売されている「未刷り込みゆっくり」も、これとほぼ同じ工程で製造されている。 と、根元から4番目に実った実れいむが急に黒ずみ出した。 これは単純に塩水に耐え切れなかった脆弱な個体なだけだ。50匹に一匹程度の確立で、偶にそういうものがいる。 良くある事だ、助けようとは考えない。 それに助けても、そういう個体は往々にして頭が悪く育てる価値が無いような悪辣な個体になる傾向にある。 ある意味これも選定作業なのだ。 他の茎も同じように塩水に差していく。 記憶の除去は大体10分もすれば完全に終わるので・・・・・・ここは念入りに一時間ほど苦しめよう。どうせ死にゃしないしね。 やがて塩水を吸ってビクビクと痙攣し始める実ゆっくり達。 時折発する悲鳴がいい感じにコーラスしている。癒されるなぁ。 たっぷり一時間経った後は、普通の砂糖水に移し変えてやる。 苦悶の表情から一転、すやすやと安らかに眠り始める実ゆっくり達。 虐待の時に見せる表情もいいけど、こういうのも悪くない、と思う。 今回塩水につけた段階で死んだのは、7匹。 先ほどの実れいむに、別の茎の実まりさ3、実れいむ3である。 今育成中の実ゆっくり達は他の種類も結構居るのだが、なぜかこの2種だけしか死ななかった。なぜだろう。 やっぱり生まれる数が多いと割合として良く死ぬのだろうか。 まぁこれから躾の過程にもこの二種には最も多く死んでもらうことになりそうだが。 さて、内約。 7匹数は減ったが、やはりまだ300程度。最終的には50ほどに絞ろうかと考えている。 最も多い種から、れいむ3割、まりさ3割、ありす2割、ぱちゅりー1割、その他(ちぇん、みょん等)が残りの一割か。 一般に希少種と言われているゆっくりは・・・・・・無し。 もし居たら躾にも気合が入っていたのだけどなぁ。残念。 それから三日後。 砂糖水の中に混ぜておいた成長促進及び抑制剤の効果によって実ゆっくり達はすくすくと成長を続けていた。ただし生まれ落ちない。 成長はするけど生まれ落ちる期間を指定出来ると言うのがこの薬品の強みである。 お陰で付きっ切りで見ゆっくりの世話を焼かなくても良いようになった。実にありがたい。 これを開発してくれた加工所研究部勤務の友人に感謝である。 今の内に茎を全て地下の育成部屋へと運び込む。部屋と言っても無茶苦茶広いが。 これから少なくとも亜成体となるまでの期間、実ゆっくり達には基本的にここで生活してもらう事となる。 一応床は芝生を植えつけ、溜め池、植木も完備、空調も自然のものを模しているのでそれほど窮屈には感じないはずだ。 普通のブリーダーはこんな部屋は使わずに独房みたいな部屋に監禁まがいの事をするのだが、そこは俺の趣味だ。 芝生の上に置かれた花瓶、そこに連なる300ものピンポン玉大の赤ゆっくり達。 なかなか壮観と言える。 薬の効果は今日中に切れるように調整しておいた。 つまり今日中に300匹の赤ゆが誕生することになるはずなのだが・・・・・・っと。 言い切らぬうちに、一匹の実ゆがプルプルと震え出した。 誕生の瞬間である。 プチッと微かな音を立てて、地面へと落下していく実まりさ、いや、赤まりさ。 着地の瞬間、ぷにゅりと身体を大きく変形させて衝撃を和らげる。 閉じていた目をゆっくりと開いて、生まれてはじめての産声を響かせるために大きく息を吸う。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 はい、誕生おめでとう。300匹最初の赤ゆっくりは健康な赤まりさだ。 赤まりさの声が発破となったかのごとく、どんどん震え始める実ゆっくり。 一斉にゆっくりが落ちていく様は、早送りで木の実が落ちる風にどことなく似ている。 「ゆっくち!」 「ゆっくりしちぇいってね!!!」 「ゆぅ~!」 「ゆっきゅぃ、ゆっきゅぃ!」 「ゆっくちちていってね!!!」 「ゆっくりしていっちぇね!!!」 「ゆっくぃ!!ゆっくぃぃ!!!」 「ゆゆぅ~!」 「ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ!!!」 「ごゆるりと・・・・・・」 生まれた拍子に最初の挨拶をし、それを聞いた別固体が反応して挨拶をし返す。 そのような事がどんどん起こり、あっという間に部屋の中は騒がしくなった。 赤ゆっくりが2~3匹程度でゆんゆん言っているのは許容出来るが、流石にこれ程だと少々イラッとくる。 赤ゆっくりを踏み潰さないように、足で赤ゆを優しく退かしながら部屋の中を歩き回る。 そうして一匹一匹赤ゆの状態をチェックするのだ。 健康状態はどうか、欠損している部分は無いか、どのような性格をしているか・・・・・・ あまり厳しくチェックする必要はない。上から見下ろせば、問題があるような奴はむしろ目立つからだ。 そう、例えば今俺の目の前、二メートル前方の床にいる赤ゆっくりの一群。 その中の3匹の赤まりさが、1匹の赤れいむを囲んで突っ突き回している。 他の赤ゆっくりは気付かないのか怖いのか、その三匹を止める事は無いようだ。 突付き回されている赤れいむは涙を零して逃げ回っている。 「ゆっくち!ゆっくち!」 「ゆっゆゆぅ~♪」 「ゆっ!まりちゃはちゅよいんだよ!」 「ゆぴいいいいぃぃぃ!!!ゆうううぅぅぅぅ!!!」 いくら記憶をクリーニングしたところで、そのゆっくりが生来持っている気質は変えようが無い。 他者をゆっくりさせようと言う穏やかな気性を持ったゆっくりも居れば、どこまでも貪欲に己のゆっくりのみを追い求める者も居る。 これは良餡統・悪餡統に関わり無く、完全に不確定な要素でもって生まれてくるのだ。 エリートの子がどうしようもないボンクラだったり、野良の子が意外に良い性格だったりするのもこれが原因である。 「ゆっ?」 「ゆゆっ?」 「ゆっ!おちょらをとんでるみちゃい!」 「ゆぴいぃ!!ゆぴいいいいぃぃぃ・・・・・・・ゆぅ?」 赤まりさ三匹を摘み上げる。悪いがここで赤まりさ達のゆん生は終了だ。 生まれて早々いじめ紛いの事をするゆっくりはこれからどう育っても良い子にはならない。 そのまま赤まりさ達をポケットに入れる。少々騒いでいるが気にしない。こいつらにはまだ役に立ってもらう事がある。 追いかけられていた赤れいむは、不思議そうに周囲をキョロキョロと振り返っていた。 赤まりさ達以外にも、不自然な勢いですりすりを繰り返している赤ありす、他のゆっくりの飾りを奪い取ろうとしていた赤れいむ、 圧し掛かって相手をボロボロにしていた赤みょんなどを拾い上げる。 大体ここでは10匹程度がポケットに入ることになる。残りは290匹だ。 ・・・・・・と、ここで何か不自然な音を耳にした。 パン、パン、と、なにやらかんしゃく玉のような音が聞こえてくるのだ。 音のする方向へ振り向く。 「・・・・・・あれ?」 よくよく目を凝らしてみると、部屋の隅っこになにやら爆発している小さい玉っころが見えた。 それは黒い長髪を元気に揺らし、未成熟な羽を必死にパタつかせ・・・・・・って羽? もしや。俺の見間違いでなければ、このゆっくりは。 「うにゅ!うにゅ!」 うっくりうつほだった。通称ゆくう。 中身がイエローケーキだとか、ヌカ○ーラ・クアンタムとかで構成されていると専らの評判のゆっくり。 内容に相応しくその行動・性質も過激で、個体によっては巨大なキノコ雲を作り出すことも可能とか言われている厨ゆっくりだ。 何でそんな危なっかしいゆっくりがこんな所に・・・? もしかして、実ゆっくりのチェックをするときに見過ごしたのだろうか。 確かにれいむ種と似た黒い髪だし、リボンの色とか殆ど見ていなかったような気がする。 羽も丁度隠れるような角度で見ていたのかもしれない。 しまった。うっかりしていた。 茎を集めていた時はそれほど珍しいゆっくりには出会わなかった筈。 おそらくはチェンジリングの類だろう。 数万分の一以下の確立で、親のゆっくりとは異なった種のゆっくりが生まれることがある。 ゆっくりに存在するのかは分からないが、遺伝子の影響やらが関係しているらしい。隔世遺伝というやつか。 それにしても珍しい。ただのチェンジリングでさえ相当希少なのに、それもゆくうのチェンジリングだ。 俺自身はあまり信じていないが、チェンジリングの子は幸運を齎してくれるとか――こいつを育てる価値は、十分にある。 「おい」 「うにゅ?」 呼びかける。振り向くゆくう。 まだ充分に羽を使って飛べないらしく、ぴょーんぴょーんと緩慢かつふわふわした跳ね方でこちらにやってくる。 生まれたばかりだと言うのにやたらめったら元気な奴だ。ゆくうと視線を合わせるためにしゃがみ込む。 手を差し伸べて、ゆくうが手の平に乗っかれるようにしてやる。 普通の赤ゆっくりなら、こういう動作をされれば一も二も無く喜んで飛び乗ってくる筈――― 「うにゅーーーーっ!!!」 ぽこん。 ―――ゆくうは俺の手の平に体当たりを仕掛けてきた。 全く以って痛くないが、その感触がある事を思い出させてくれた。 ああ。コイツ、普通の赤ゆっくりじゃないんだっけ。 ゆくう種は体力面では通常のゆっくりを大きく上回るが、おつむの方はそれほどよろしくない。 それどころか、かなりの⑨なのだ。それこそちるの種級である。 コイツはきっちり躾をしなくてはならないな。少なくとも物忘れが激しい分、じっくりと教え込んでいかねばなるまい。 そう決意して、ゆくうの前で人差し指と親指を使って円を作る。 「うにゅ?・・・・・・ふーj」 べちんっ 「う゛に゛ゅっ!!?」 何やら言いかけたゆくうの顔面に、デコピンがヒットする。 顔面を陥没させて転げまわるゆくう。ふむ、結構丈夫だな。赤ゆの割には強めに打ったんだが。 今の状態のゆくうは三歩歩けば何もかもを忘れそうなので問題ない。痛みに転げまわっている間に離れるとしよう。 一通り部屋の中を歩き回ったが、それほど問題のある奴は見つけられなかった。 問題のある10匹の赤ゆっくりは俺のポケットの中でいつの間にか眠っている。 よし、準備完了。そろそろ始めるか。 部屋の中央に移動し、赤ゆっくり達の注目を集められるようにしてから、少し息を吸って・・・・・・。 「ゆっくりしていってね!!!」 特大の音量で挨拶する。 赤ゆっくりの声量など目じゃない大音声は、この部屋の中に居る全ての赤ゆっくりに聞こえたはずだ。 すると即座に俺の方に向き直る赤ゆっくり達。 先程まで好き好きに行動していたのに、一斉にピタリと動きを止めてこちらに挨拶を返そうとしているのだ。 常々思うが、「ゆっくりしていってね」の効力は凄まじい。 「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 赤ゆっくり達の大斉唱が響き渡る。 元気があって大変よろしい。 赤ゆっくり達は何やら期待の眼差しでこちらを見つめてきている。 これから何かが始まると予感しているのだろうか。 「よし、お前ら。俺の言葉が分かるか?分かる奴はその場で跳ねろ」 「「「「「「「「「「ゆーっ!!」」」」」」」」」」 言う通りにピョンピョン跳ね始める赤ゆっくり達。 大体全ての個体が俺の言葉を理解できているようだ。 偶にではあるが、塩水の影響で言語機能に異常を持つものも居る。 そういう個体もまた不適格として処分する。 ゆっくりの特長はヒトの会話を理解できる所にあるのだから、それが出来ない不良品は要らない。 「全員理解してるな。俺の事は『先生』と呼べ。これからお前達を育て、教育する者だ」 お父さんや、お母さんではなく、先生。 両親の記憶が無い赤ゆっくり達に迂闊に親を連想させるような言葉は使わない。 親だと思い込まれると、甘ったれる者が出てくるためだ。 「ゆっ・・・しぇんしぇい?」 「ちぇんちぇい!ちぇんちぇい!」 「しぇんしぇい!ゆっくりしちぇいっちぇね!!!」 「ゆぅ~っ!ちぇんちぇい!!!」 「そうだ、先生だ。『しゃんしぇい』では無く『ちぇんちぇい』でも無いがそれはゆっくり直していけば良い」 本来なら親に向けるであろう全幅の信頼を置いた目で俺を見てくる赤ゆっくり達。 普通の赤ゆっくりではこうはいかない。例え一度も見たことが無くとも赤ゆっくりは親ゆっくりを知っていて、求めてくるのだ。 だがこの赤ゆっくり達はその記憶が無い。よってこのような刷り込みめいた事ができる。 これも塩水による記憶クリーニングの効果の一つだ。 とりあえず赤ゆっくりに懐かれる事には成功した。 だがそれだけではゆっくりの躾けに何の意味も無い。 ゆっくりを手懐けるコツは愛情だけではなく、恐怖で縛り上げることも必要なのだ。 所謂、飴と鞭。今は飴を与えた。 次は鞭の番だ。 「ゆぴぃ~~~・・・・・・」 「ゆぅ~ん・・・・・・」 「ゆぅ・・・・・・ゆぅ・・・・・・」 ポケットの中で暢気に寝ていた問題児達を取り出す。 足元の赤ゆっくり達は「ゆぅー!!」とか「れいみゅもたきゃいたきゃいしちゃいー!」とか羨ましがっている。 今までこいつらを生かしておいたのはこの時のためだ。 「よし、聞け。お前たちはこれから俺の言う事を良く聞いて、良い子になる勉強をするんだ」 空いた片方の手で問題児の中の一匹・・・・・・赤まりさの頬を摘みあげる。 少々痛かったのか、赤まりさは「ゆっ!?」と声を上げて目を覚ました。 足元の赤ゆっくり達は素直に「ゆっきゅりりかいしちゃよ!!」等と言っている。 「良い子になれば、自分も他の人もゆっくり出来る。俺の言う事を良く聞けば、必ず良い子になれる」 己の体重を頬だけで吊り支えると言うのは相当辛いのだろう。 赤まりさは「いぢゃいいいいいぃぃ!!!」と涙を流しながら暴れている。 暴れたりなんかしたらもっと痛くなるぞ、と思うが特に口には出さない。 この赤まりさがどれほど痛みに咽び泣こうとも、どうでも良いからだ 赤ゆっくり達は赤まりさには気付かずに俺の言葉を聞いている。 「逆を言えば、俺の言う事を聞けないゆっくりと言うのは悪い子だ。悪い子は誰もがゆっくり出来なくなる」 プラプラと赤まりさを振り回しながら赤ゆっくりに言い含めていく。 遠心力によって更に皮が引き伸ばされ、「ぎょえ゛え゛ぇ゛ぇ゛!!」と赤まりさは凄まじい形相を浮かべながら絶叫している。 ここでようやく赤ゆっくり達は赤まりさの声を聞き取った。 赤まりさの声を聞いた赤ゆっくり達の表情は疑念・不安といった所だ。 何故赤まりさがゆっくり出来なくなっているのかが分からないのだろう。 「悪い子は要らない。こいつは弱いもの苛めをした悪い子だ」 赤ゆっくり達に赤まりさを見せ付ける。 そのゆっくり出来ない苦悶の表情に赤ゆっくり達は揃ってショックを受けたようだった。 「ゆゆ・・・」だの「ゆっくちぃ・・・」だのプルプル震えて涙を堪えている。 「良く見ておけ。ゆっくり出来ない悪い子は・・・・・・こうなる」 人差し指と親指を離す。 それだけで赤まりさは俺の拘束から逃れ、重力に身を任せて落下していった。 赤ゆっくり達が息を呑む。 少なくとも一メートル以上の高みから落とされる衝撃は、赤ゆっくりにとって一体どんなものなのだろうか。 「ぎゅえ゛っ!!!」 顔面から激突した。起き上がる気配が無い。 地面には芝生が植えられているのである程度の衝撃は緩和されたが、それでも相当の痛みの筈だ。 良く見れば後頭部がピクピクと痙攣している。 赤ゆっくり達は不安そうに赤まりさを眺めている。 そうして赤まりさを助け起こそうと数匹の赤ゆっくりが動き出したところで・・・俺も赤まりさを踏み潰した。 「ぢゅぶっ」 ぶちゅり。足裏に泥を踏んだ時のような形容しがたい感覚が広がる。 それを赤ゆっくり達は、一瞬も漏らさず全て見届けてしまった。 赤ゆっくり達の視点からだと赤まりさが潰れる姿も見てしまったのではないだろうか。 部屋がシンと静まり返る。赤ゆっくり達は硬直したように動かない。 そんな赤ゆっくり達に向けて、残りの問題児達を持っている手を差し出した。 「お前達、よく餡子に刻み付けとけ。言う事を聞かない悪い子は、死ぬ」 「ぎゅ゛っ゛」 「ぐげっ」 ぶちゅり。そのまま手を握って一気に潰し殺した。 指の間から黒かったり白かったりする中身が漏れ出てくる。 そしてその音と俺の手に付いた餡子を見た赤ゆっくり達は、揃って悲鳴を上げた。 「「「「「「「「「「ゆぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」」」」」」」」」」 続く
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※前に書いた『衣玖さんとゆっくり』の続き。と言っても前作を見るほどのものでもないです。 ※東方キャラがゆっくりを虐めてます。例えば衣玖さんとか天子とか。 ※虐殺メイン…かな。 永江衣玖は急いでいた。 数刻前、龍の言葉から衣玖は天界、いや幻想郷全体に危機が迫っていることを知った。 これはゆっくりてんこを虐めて楽しんでる場合ではない。 「総領娘様は無事でしょうか」 口には出したけど大丈夫だろう。 自分勝手で世間知らずでもその強さは本物だ。大抵の危機は自力で解決もできる。 しかし龍が伝えるほどの危機が迫っているのは確かだった。 「危機とはいったいどんな物なのでしょうか」 とにかく天界に行ってみないことには判断がつかない。 そんな訳で衣玖は急いでいた。 天界に着くとそこにはゆっくりがいた。 右を向いても左を向いてもゆっくりの群れ。 しかもそのゆっくりは全て希少種であるはずのゆっくりてんこだった。 つい癖で虐めたくなる衣玖だったが、今は別の使命がある。 てんこが大量発生した原因を探らねば。 自由に跳ねまわるてんこを空中から眺めながら飛んでいると 呆然と宙に浮いている比那名居一族のお嬢様である比那名居 天子を発見した。 「総領娘様! 一体何が起きているのです?」 衣玖が話しかけると天子はあからさまに不機嫌そうな顔をしながら答える。 「私も知りたいぐらいだわ。 何なのこいつら」 「ゆっくりですね。それも総領娘様タイプの」 「それは分かる。でもなんで増えるのか分からないのよ」 「増える…? 増える瞬間を見たのですか?」 てんこの生殖方法というか子てんこを産み出す方法は衣玖も知っていた。 てんこは虐められるのが好きなゆっくりで傷めつけられると快感を覚える性質を持っている。 虐めてくれそうな相手を見つけると「ゆっくりいじめてね!」と迫り、無視すれば相手がいらつく行為をして気を引こうとする。 そして虐め抜かれて命を失ったてんこは茎を生やし、赤ちゃんてんこを実らすのだ。 「ちなみにどんな時に増えましたか?」 衣玖は原因が身近に居そうな空気を感じながらも天子に訪ねた。 「信じられないかもしれないけど…」 天子の話をまとめるとこういうことだ。 数十匹のてんこが天界の花畑を食い荒かしていたのを見た天子が得意の地震攻撃で追い払おうとしたところ、 地震の揺れで発情したてんこが子作りを始めたとのこと。 天子は突然の性行為にあっけにとられ、その間にてんこは増えてしまったという訳だ。 「それにしては多すぎません?」 天界の花畑には至る所にてんこがいる。見える範囲だけで数えても千は下るまい。 数十匹のてんこが繁殖したにしても多すぎる。 「まだ話は終わりじゃないの」 天子はその増えたてんこ達を地符「不譲土壌の剣」により潰そうとしたらしい。 地形を隆起させて周囲を攻撃するスペルカードでれいむ種やまりさ種などの通常のゆっくりが受ければ皮がちぎれて死ぬだろう。 だがてんこは打撃に強かったらしく数匹が隆起した岩に体を貫かれて死んだぐらいで他多数はほぼノーダメージだったらしい。 そして痛がりも苦しみもせず、 「きもぢぃぃぃぃ!!もっどいじめでぇぇぇ」 と叫んでさらなる攻めをおねだりしてくる。 イラついた天子は何度かスペルを発動しててんこを殺したのだが、その頭には大量の茎と赤ちゃんてんこが実っていた。 「それでこの惨状ですか」 「それだけじゃないのよ。どこから現れたのか「ゆっくりいじめてね!」なんて言いながらこいつらが集まってきたの」 「はぁ…結局この異変の原因は総領娘様でしたか」 「む…何よ結局って! ただの龍宮の使いのくせに生意気ね」 「とにかくここで見ていても仕方ありませんね。一気に殲滅しましょう」 「そうね。あんな変な生き物にこれ以上天界の土は踏ませるわけにはいかないね」 天子と衣玖はその体に霊力を漲らせる。 「さぁ、行くわよ衣玖。あんな下等生物など根絶やしにするわよ!」 一方その頃―― 大量発生し、天界から溢れたてんこは各地で暴れていた。 ある森の中では、ゆっくり魔理沙の家にてんこが侵入していた。 まりさの家には体の大きい母まりさと子まりさ数匹が住んでいて、 ちょうど食事を終えてゆっくりしていたところだった。 「ここはまりさの家だよ! ゆっくりでていってね!!」 「これからゆっくりおひるねたいむなんだよ! くうきよんでね!!」 「しょうだよ! ゆっくちできにゃいならでていっちぇね!!」 しかしてんこは追い出そうとするまりさの敵意を別のものとして受け取っていた。 「いじめてくれるの!? ゆっくりいじめてね!!」 「ゆ"っ!? な、なんなのぜ!?」 戸惑う母まりさにてんこは擦り寄っていく。 「ゆっくりいじめてね!!」 「ならゆっくりいじめるよ!!」 相手が虐めてと言うなら虐めてやろう。 何せ自分たちのおうちに侵入してきた敵なのだから躊躇する理由もない。 母まりさはその大きな体をてんこにぶちかます。 母体のゆっくりの体当たりとなると子ゆっくり程度なら一撃で潰れて死ぬ。 成体ゆっくりでも数回受ければ餡子を吐き出し息絶えるだろう。 しかしてんこは異様に打たれ強いことを母まりさは知らなかった。 「いだいぃぃぃぃ!! もっどじでぇぇー!!」 「ゆゆっ!?」 「おかーしゃんのたいあたりがきかないよ!?」 「きっとうんがよかっただけだよ!」 「おかーさんやっちゃえ!!」 「そうだよね! こんどこそゆっくりしね!!」 再び母まりさは体当たりで攻撃を仕掛ける。今度は吹き飛んだてんこを壁に押し付けてプレスする。 「ゅ"…ゅ"ぅぅ…」 母まりさの巨体と木の壁に挟まれて圧迫されて苦しそうな声をあげるてんこ。 (勝った…!) だが次の瞬間、母まりさはてんこのタフさを知る。 「ゅ"…ゅ"…ぎもぢ…い"ぃ"ぃ"! もっど…じでぇ…!」 「ゆ"っ!?」 母まりさの押し潰しは効いてないどころか先ほどよりもずっと気持ちよさそうにしていたのである。 バッとてんこから離れて思わぬ強敵に警戒する母まりさ。 その様子を見たてんこはどうしたのだろうと不思議に思う。 「どうしたの? もっといじめてぇ!!」 「ゅぐっ! おかーしゃんこわいよ!!」 「なんなのこいつ! ゆっくりできないよ!!」 子ゆっくり達はお母さんの体当たりで死なないゆっくりに恐れを抱き始めた。 母まりさもまた、最大の必殺技である押し潰しの効かない相手に手を出せずにいた。 「ゆっくりいじめてね! いじめてね!!」 期待に満ちた目で母まりさを見つめながらぴょんぴょん跳ねる。 しかし虐めてくれないことが分かるとてんこは次の行動に移った。 「ゆ! それはまりさたちのしょくりょうだよ!! かってにたべないでね!!」 「むーしゃ、むーしゃ、ひそうてん~♪」 次々とまりさ家族の集めた食糧を食べていくてんこだが、これはお腹が減ったからではない。 まりさを怒らせて虐めてもらうために食べていた。 「もうゆるさないよ!! ゆっくりしないですぐしね!!!」 自分が頑張って集めた食糧を目の前で奪われるのをこれ以上許せるわけがない。 母まりさはてんこへの攻撃を再開する。 「しね! しね! しねしねしねぇぇ!!!」 てんこを吹き飛ばした母まりさはてんこに圧し掛かると、ズンズンと跳ねててんこを潰そうとする。 しかしてんこは潰される痛み、苦しみに身悶えしていた。もちろん快感で。 「ああああああっ! もっといじめてぇぇぇぇ!!!」 「ゆゆゆゆゆ!! なんで!? なんでしなないのぉぉぉぉ!!!」 気味が悪くなって母まりさは再び離れた。 「どうしたの? もっといじめてくれないの??」 「ゆ! こっちにこないでね!!」 ジリジリとにじり寄るてんこに後ずさりして離れる母まりさ。 母まりさの背中には子まりさ達が隠れていた。 「なんでにげるの? もっといじめてね!!」 「こないでぇ!! しょくりょうはぜんぶあげるからぁぁ!!」 「ゆぶぇぇぇ!!」 「おかーしゃんぐるじぃぃぃ!!!」 母まりさは近寄るてんこから離れようとさらに下がる。 しかし背中に隠れていた子供たちは母まりさによって潰されようとしていた。 「ハァハァ、ゆっくりいじめてぇぇぇ…!!」 「いやぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!! ゆっぐりざぜでぇぇぇぇ!!!」 森に母まりさの悲鳴と子まりさの潰れた音が響いた。 そしてまた一方ではれみりゃがてんこを食していた。 鋭い牙はてんこの弾力溢れる肌を突き破り、れみりゃはそこから桃風味の餡子を吸いだしていく。 「うー、うー、うまうま♪」 「あああああっ!! すわれるぅぅぅ♪」 てんこはれみりゃに中身を吸われてるというのにヘブン状態だった。 れみりゃもまた、初めて食べる桃の香りのする餡子の味を楽しんでいた。 しばらくするとてんこは皮だけの存在となってしまった。 さすがに中身が無いので子供は実らないようだ。 「うー、もっとほしいどぉ~。しゃくや~もってきでぇ~♪」 れみりゃは奇妙なダンスでおかわりを希望する。 「ゆっくりいじめてね!」 「うー♪」 れみりゃの願いが通じたのか、てんこが姿を現した。 「がおー、たべちゃうぞ~♪」 よちよち歩きでてんこに近づいていく。 その時他のてんこが姿を現した。今度は1匹ではなく10匹ほどいる。 「「「「いじめてくれるよかんがするよ!! ゆっくりいじめてね!!」」」」 「うー♪ いっぱいいるどぉ~♪ ぜんぶれみりゃのものだどぉ~♪」 てんこの言ってることは理解していない。れみりゃにとっては美味しい獲物が増えただけ。そう思っていた。 「いじめてね!」 「だめだよ! わたしをいじめてね!!」 「ちがうわ! わたしこそいじめられるのにふさわしいわ!!」 れみりゃに10匹のてんこが殺到した。 「う、うー? うあ"ー!!?」 瞬く間に押し倒されるれみりゃ。 「はなぜーうぶっ!!」 大口を開けて叫ぼうとしたれみりゃの口に1匹のてんこが体を突っ込んだ。 「わたしにかみついてね!!」 「ずるい! つぎはわたしがかみつかれるからね!!」 「だめよ! つぎはわたしがいじめられるの!!」 「んがー、んがー!!」 獲物のまさかの反撃に涙を流して恐怖するれみりゃ。 てんこに押し倒されるれみりゃの周りにはさらに複数のてんこが順番待ちしていた。 話は戻って天界。 「さぁ、行くわよ衣玖。あんな下等生物など根絶やしにするわよ!」 「はい総領娘様」 天子と衣玖は天界の花畑の中心へ降り立つと、 その二人の姿に気づいたてんこ集団は一斉に叫ぶ。 「「「「「「「「おねえさんいじめてくれるひと? ゆっくりいじめてね!!!」」」」」」」」 「っ…! うるさいわね」 イラついた天子は緋想の剣を地面に突き刺して地殻変動を起こそうとする。 「総領娘様お待ちを。まずは私が辺りを一掃します」 「…そうね。まずはまかせるわ」 衣玖雷で焼き尽くせば子を実らせずに死ぬだろうし効率も良さそうだ。 天子はそう考えて緋想の剣を収めた。 衣玖は宙に浮かんで辺りを見渡すとお気に入りのポーズで構える。 通称サタデーナイトフィーバーだ。 天を指した指の先に大きな雷球が生成されていく。 (なるべく花畑には被害がないようにしないと。標的はゆっくりてんこ) 衣玖は目に見えるてんこ全てをターゲットに定める。 「さぁ、いきますよ!」 衣玖がそう宣言した次の瞬間、指の先に出来た半径10mはあるだろう大きな雷球から無数の線が地表へと走っていく。 「ゆ"ぐっ!」「ぶへっ」「げぇっ!」「ゆっ!?」「ぉひっ」「ぶばっ」 「ゅふぇ!」「げしょっ!」「ゅ"っ」「ひぎぃ」「あぁん!」「ぎゃぶ!」 「ちょっと衣玖!? きゃっ!」 「ぎゃぼっ!」「よぎゅっ!」「ぶげっ!」「ゅぐぉっ!!」「ひでぶっ!!」 妖気のこもった高圧電流が周囲のてんこ達に到達すると、 様々な断末魔と共にてんこ達が黒焦げになって朽ち果てた。 「総領娘様。まだ生き残ってるゆっくりがいるはずです。止めを刺しに行きましょう…って何で焼けてるんです?」 「あんたのせいでしょ! 私も狙うなんていい度胸ね」 「あぁ~、すみません。似てるのでつい…」 「まったく。後でお仕置きだから覚えておきなさいよ!」 天子はそれだけ言い残すと生き残ってるてんこを排除するために飛んでいく。 「お仕置きですか。それは楽しみですね、ふふ」 衣玖は小さく呟き軽く微笑むと天子とは逆方向へ飛んでいき、残るてんこを潰しに行く。 「要石ドリル! 天地開闢プレス!!!」 様々な技で天子はてんこを潰していく。 瞬殺すれば子は実らない。地震や半端な攻撃はしないようにだけ気をつける。 仲間を瞬殺されるとてんこ達は不満をあらわにした。 「なんでゆっくりいじめてくれないの!」 「そうよ! ゆっくりいじめてね!!」 「はやくちゃんといじめてね!!」 「おばさんゆっくりできないのね!!」 「わたしたちのまねしたぼうししてるくせにね!!」 「真似はお前たちだ! もう怒った。本気で行くわ!」 「全人類の緋想天」(Lunatic) 周囲の気質を緋想の剣に凝縮して一気に解き放つ超大技。 知らない人はかめはめ波を思い浮かべればいいだろう。 天界の地形が変わることも厭わず全人類の緋想天で周囲を吹き飛ばしていく。 てんこは緋想の剣から解き放たれる波動に飲み込まれると次の瞬間には灰と化した。 それを見た仲間のてんこは死なない程度に味わってみたいと全人類の緋想天に自ら飛び込んでくるので天子としては楽だった。 だがてんこがタフとは言っても所詮はゆっくり。天子最強のスペルに瞬間でも耐えきれる訳がなく瞬殺されていく。 一分後には辺りは焼け野原と化していた。 動くものなど何一つない。 「ふっふっふ、饅頭ごときが調子に乗るからこうなるのよ」 勝ち誇った天子には輝く笑顔が浮かんでいたが、すぐに笑えなくなった。 「「「「「「「いじめられるときいてやってきたよ!!!」」」」」」」 虐めてくれる人がいると聞いてきたのか、はたまた感じ取ったのか大量のてんこが天子の周りに集まってきていた。 「あーもう! なんなのよ! こうなったらとことん殺してやるわ!!!」 ある森の中、まりさに「いじめてぇぇぇ」と迫っていたてんこは近くの山の上から何かを感じ取っていた。 「いじめてくれるにおいがするよ! ごめんねまりさ! こんどまたいじめてね!!」 「ゅ…ゆ…」 母まりさは精神的に消耗していたが自分が助かったことに安堵した。 でも何か背中がヌルヌルする。そういえば自分の子供はどこいったのだろう…? また、れみりゃに圧し掛かっていたてんこ達も虐めてくれる気配を山の上に感じ取っていた。 「またこんどいじめてねれみりゃ! てんこ達はやまのうえにいくよ!」 「ぅ、うー?」 てんこ達が突如立ち去っていったことを不思議に思ったけどようやく助かった。 早く屋敷に戻ってぷっでぃんを貰おう。 そう思って動こうとしたれみりゃだったが、手足は潰れてしばらく動けそうになかった。 「うあ"ー! いだいいだいぃぃ!!! しゃくやだっすげでぇぇ!!!」 手足が潰れていることに気づいたれみりゃは痛みに泣き叫び、助けを求めた。 しかしその場に現れたのはしゃくやではなく、甘い匂いに誘われてきた野犬だった。 さて、天界でてんこ殲滅を図る衣玖はというと… 「いきますよ。天突「ギガドリルブレイク」!!」 衣玖の纏う緋色の羽衣を螺旋状に腕に巻きつけ、さらに放電させつつ相手を貫く龍魚ドリルのでっかいバージョンだ。 巨大ドリルを右手に装備し、てんこの群れに突撃していく。 「ゆぅぉぉぉぉ!! いじめられるよかん!!!」 「きてえぇぇぇぇ!! ゆっくりいじめてねぇぇぇ!!!」 しかし衣玖が通り過ぎた跡に残るのは炭と化したてんこ。 最後にドリルに貫かれたてんこはドーナツのように顔の中心に巨大な穴を開けて生涯を終えた。 「ああああ! なんでゆっくりいじめないのぉぉぉぉぉ!!」 「ゆっくりいじめてよぉぉ!!!」 やはり瞬殺されるのは嫌らしい。じわじわと痛めつけられるのは好きだというのに。 「ふふ、最後に残った一匹はゆっくりと苛めてあげますよ」 「ゆ! わたしをさいごにのこしてね!!」 「わたしだよ! ゆっくりいじめられるのはわたしをおいてほかにはないわ!!」 「いじめられるのはわたし! ほかのてんこはしゅんさつされてね!!」 自分が最後に生き残ろうと他の仲間を盾にしようとするてんこ。 その構図はまりさ種に多くみられるものだが、てんこの場合はその理由が虐められるためなのだから不思議だ。 「最後に残りたいなら必死に逃げることですね。次は鬼ごっこで遊びましょう」 そう言うと衣玖はいつものポーズでスペルカードを発動する。 棘符「雷雲棘魚」 大電流を自分の体に纏う攻防一体の必殺スペルだ。 触れれば間違いなく黒焦げになって死ぬ。 「さぁ必死に逃げ回ってくださいね」 どこまでも穏やかで黒い笑みを浮かべながら衣玖はてんこの群れへと寄っていく。 「こ、こっちにこないでね!!」 「あっちのてんこをしゅんさつしてね!!!」 必死で逃げるてんこだったがその動きは遅く、衣玖にすぐ追いつかれてしまう。 「こ、こないで! こな…ああああああああっ♪」 追いつかれたてんこは恐怖と歓喜の混じった悲鳴をあげて炭になった。 その悲鳴を聞いたてんこは逃げる足をピタリと止めた。 なんて気持ちよさそうな声だろう。 あのおねーさんに触れたら死ぬけど気持ちよさそうだ。 ゆっくり虐められるためには最後まで生き延びなきゃ、でも味わってみたい。 てんこ達に何とも不思議な葛藤が生まれ、一匹…そしてまた一匹と雷雲棘魚を発動中の衣玖へ飛び込んでいく。 「あああああっ♪」 「し、しあわせえぇぇぇぇぇ!!」 「すっきりぃぃぃぃぃ」 「さいこぉ~♪」 その断末魔はどれも甘美なもので、それが呼び水となって周りにいたてんこが次々と衣玖へ飛びついて行く。 「ふふふっ、なんてバカなんでしょう。一瞬の快楽のために死を選ぶなんて…!」 「あぁぁぁぁっ! もっとバカっていってぇぇ!!」 「いっぱいいじめてえぇぇぇぇ!!!」 こうなると確変フィーバー入れ食い状態だ。 数百のてんこが衣玖の周りで二通りの昇天を味わっていく。 「いいんですか? 今死んでしまうとゆっくり虐めてあげませんよ?」 「!! で、でもぉぉぉ!」 「おねえさんにいまの責めもあじわいたいよぉぉぉぉお!!!」 涙を流して目の前の快感と未来の快楽に揺れ動くてんこの心だが、てんこはゆっくり種。目の前の誘惑には勝てなかった。 「でもやっぱりいまいじめてほしいぃぃぃぃ!!!」 「くろこげにさせてえぇぇぇぇ!!!」 それから何分経っただろうか。 すでに衣玖の周りにはてんこが数えるほどしかいなくなっていた。 衣玖は雷雲棘魚を解除すると衣のドリルで残ったてんこを次々と貫いていく。 「つ、つぎはわたしをつらぬいてぇぇぇ!!」 「わたしもつきさしてぇぇぇ!!!」 残ったてんこは衣玖の持ち出した約束、残った一匹をゆっくり虐めるということを知らない。 約束を聞いたてんこはすでに炭になっている。 「貴方で最後ですね」 「ゆっくりいじめてね!!」 「はい♪」 グシャ 最後のてんこは脳天から衣玖の衣で貫かれ、悦の表情で絶命した。 「あら、あんたも終わったみたいね」 「総領娘様。確かに全滅させましたよ」 そしてこれで天界の危機は去っただろう。あとは龍に報告だけすれば終わりだ。 「では、私はこれで」 「ええ、今日は助かったわ。またね衣玖」 「はい。また来ます総領娘様。…掃除の終わるころに」 「…え"?」 「それではっ」 衣玖は空気を読んで足早に龍の世界に帰って行った。 残されたのは天子と大量のてんこの死骸。 天界の美しかった花畑はてんこ集団に荒らされたこと、天子と衣玖が暴れたことでひどい有様になっていた。 桃の香りもてんこの死体から発せられるムワッとした不快な匂いが漂っている。 てんこの数が多かっただけに掃除は大変だろう。 「あーもう! 衣玖のばかー!!」 数日後 衣玖が天子に会いに行った時に問答無用で勝負を挑まれたのは言うまでもない。 終 by ゆっくりしたい人 なんだかカオス。酒飲んだノリで書いた結果がこれだよ! このSSに感想を付ける
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注意書き 人間に飼われるゆっくりがいます うーぱっくが登場します さらにうーぱっくは自分の脳内設定全開です あとすこし人間、飼い主虐めな部分もあるかもしれません では、本編行きます 「おにいさん!まりさはゆっくりいってくるよ!!おひさまがしずんだころにはかえるからね!!」 「ああ、ゆっくり気をつけてな」 畑で農業をやっているお兄さんに大切に飼われているこのまりさは毎日朝ごはんを食べた後は夕方、日没まで外で遊ぶのが日課になっていた。 「ゆゆ!きょうもゆっくりたんけんするよ!!」 このまりさは人間に家から出してもらえない飼いゆっくりのために家の外の楽しいもの、面白いもの、怖いものを見聞し、ゆっくり集会で発表するのが楽しみだった。 今日もその集会のネタ探しのために里のはずれの野原まで跳ねていった。 「ゆ~、おひさまがちもちいいね!!」 目的地の原っぱについたまりさは原っぱのど真ん中で日向ぼっこをしていた。 ここは飼いゆっくりや野生のゆっくりがたまに訪れるゆっくりプレイスであり、ここに来る野生のゆっくりは温厚なものが多いため野性と飼いゆっくりの衝突もほとんど起きていなかった。 今日は自分以外のゆっくりがいないな?そうまりさが思ったとき、自分の後ろから声が聞こえた。 「う~、たべちゃうぞ~」 「れ、れみりゃだぁー!!」 なぜ昼間にれみりゃが居るんだ? まりさにはその理由は分からなかったがそこにれみりゃがいることは確か、まりさは全力で森の中へ逃げ出した。 このれみりゃは昨日の夜から餌を探していたが餌が見つからなかった、一日ぐらいなら我慢できたが二日も餌が見つからないと空腹で辛くなる、 そのためれみりゃは本来活動時間ではない昼間も起きて餌を探していたのだ。 ちなみにれみりゃが白昼堂々飛んでいるのを見た周囲一帯のゆっくりみんなが巣にこもってしまい逆に餌が取りにくくなったことは言うまでもない。 まりさは何とかれみりゃの攻撃をかわしていた。 もともとれみりゃは旋回性能が低い、全速力で飛んでるときは致命的なまでに。 河に流されていたれいむを救ったれみりゃが目の前の電柱をかわしきれない…そんな絵はかなり有名なので見たことがある人も多いと思う。 そのためれみりゃは「たべちゃうぞ~」とゆっくり達の恐怖心を刺激し、恐怖したゆっくりは直線コースでしか逃げようとしないためれみりゃにつかまってしまう。 だがある程度成長したゆっくりや、飼いゆっくりはれみりゃの欠点を知っているためれみりゃの進行方向に対し垂直に動くことでれみりゃの攻撃をかわすことができるのだ。 「う~逃げると食べちゃうぞー!!」 何度も自分の突撃をかわすまりさにしびれを切らしたれみりゃは全速力で突っ込んできた。 「まりさはれみりゃになんかたべられないよ!!ゆっくりしね!!」 れみりゃの牙がまりさに刺さる直前、まりさは横にはねた。 「う~?うああぁぁぁぁ!!!」 目の前にいたまりさがいなくなったと思ったら目の前には切り株、れみりゃはよけることも止まることもできずに正面から激突してしまった。 「う~…」 そのまま白目をむいて気絶するれみりゃ、これで一安心だ、しばらくは目を覚まさないだろう。 「ふぅ、これでやっとゆっくりできるよ…ゆ?」 そのとき、まりさはある事に気づいた。 「ここ゛どこ゛お゛ぉぉぉぉ!?!?」 そう、まりさはれみりゃから逃げるのに夢中になり、森の奥深くに入った結果、道がわからなくなってしまったのだ。 さらにもう夕方じゃないか、このまま日がくれればれみりゃの時間になる、もし複数のれみりゃに襲われれば自分は簡単に食われてしまうだろう。 お兄さんとの約束を破って怒られるのは怖くなかった、悪いのは自分だからだ。 でもお兄さんにもう二度と会えないと思うと震えが止まらなかった、れみりゃに食われることよりもお兄さんの方が大事だったのだ。 その時、饅頭に神がいたかどうかは知らないがまりさのすぐ近くを通りがかったうーぱっくがいた、あれに乗ればゆっくりできる!そう思ったまりさはうーぱっくを呼びとめた。 「ゆゆ!そこのうーぱっく、ゆっくりとまってね!!」 「う~?」 「まりさはみちにまよっちゃったの!かえりたいからゆっくりのせてね!!」 「うー!うー!」 うーぱっくから了承を得たまりさはうーぱっくの上に飛び乗った。 うーぱっくが上昇してくれたおかげでまりさはなんとか里の方向を特定した、まりさはうーぱっくに目的地と方角を告げるとうーぱっくの中へ入って行った。 「ゆぅ…これでゆっくりできるよ…」 これで家に帰れる、つく頃には真っ暗になっているかもしれないがそれで怒られるのなら仕方がない。そうまりさは思った。 そういえばうーぱっくにあげるお礼、持っていないな…お兄さんにお願いしなきゃ… そのまままりさはうーぱっくのなかで眠ってしまった、きっと精神的な疲れと肉体的な疲れがどっと溢れたのだろう。 「まったく、まりさのやつ遅いな…いったい何をやっているんだろう?」 お兄さんはそう呟きながら家の前を左右に何往復もしていた。 いままでまりさがこんな遅くまで帰ってこないことはなかった、もしかして怒られると思ってすぐ近くで様子をうかがってるのかもしれない、まったく自分には起こる気なんてないのに… 「おい、まりさー!!出て来いよー!!俺は怒ったりはしないぞー!!」 うん、出てこない。 もしかしたら本当になにかあったのかな?お兄さんは胸騒ぎのようなものを感じた。 その時、満月をバックにこっちに飛んでくる物体が目に入った。あれはうーぱっくだ、あの特徴的なシルエットは鳥とか蝙蝠ではないだろう。 「あの糞段ボール…ついに来たか!!」 男は急いで家の中に「ある物」を取りに行った。 うーぱっくは目的地の人間の家を視界に収めた、載せているまりさのいった特徴そっくりだからあそこで間違いないだろう。 「うー、うー!」 うーぱっくが中で寝ているまりさを起こそうとしたとき、自分のすぐそばを何かが通過した。 「う?」 気がつくとうーぱっくの角が削れていた。 「う、うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁ!!」 その悲鳴でまりさも飛び起きた。 「ゆゆっ!?どうしたのうーぱっく、ゆっくり!!ゆっくりしてね!!」 「糞段ボールがぁ!!こっちに来るんじゃねぇよ!!」 パチンコを連射していたお兄さんが叫んだ。 彼は飼っているゆっくりを愛してはいるがゆっくり愛護派というわけでもない、畑を荒らすゆっくりは今まで撃退しているし、罠にかかった野生のゆっくりは加工所に売り飛ばしている。 しかしうーぱっくはゆっくりを載せ、畑のど真ん中に着地、そのまま畑を荒らし、飛んで去っていく。今までの対ゆっくり用の罠の殆どがうーぱっくのせいで無効化されるのだ。 彼はまだこのうーぱっくを使った畑荒らしの被害は受けたことはなかったが、知り合いから話を聞いて何時自分のところにも来るかと警戒していたのだ、 そして対策用ネットの準備が整うまでの間パチンコで迎撃することにしていたのだ。 当然あのうーぱっくの中には畑を荒らそうとする糞饅頭が入っている、お兄さんはそう信じて疑わなかった。 ふつう畑荒らしの際、うーぱっくは野菜を持って帰る個体が随伴する、つまり最低でもうーぱっくは二匹いるのだが…知り合いから話を聞いただけのお兄さんは知らなかったのだ。 「うー!うー!」 「ゆっくり!!ゆっくりしてねー!!」 うーぱっくは何とか体を左右にずらし回避行動をとろうとするが飛んでくるパチンコ玉はどんどん近くを通るようになってくる。 「う、うー!!」 うーぱっくは引き返そうと思った、指定の位置に積み荷を降ろせないことはうーぱっくの沽券にかかわることだがこのままあの家の前に着陸しようものならあの人間に殺されかねない。 中のまりさには悪いが少し離れた所から歩いてもらおう、そう思い、高度を上げて離脱しようとした。 「逃げる気か糞段ボールが!!」 しかし、人間は許してくれなかった。 「直撃させる!!」 なんか額から火花のようなものを出しながら放ったパチンコ玉。 お兄さんの全力全開のパワーを一身に受けたそのパチンコ玉はうーぱっくの後頭部を突き破り、中のまりさの後頭部を突き破り、眉間から飛び出て、うーぱっくの目と目の間から飛び出した。 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…」 「まり゛さの゛な゛か゛み゛があ゛あ゛ああ゛あ゛ぁぁぁぁ…」 うーぱっくは飛行能力を失い近くの小川へ墜落していった。うーぱっくのほかにゆっくりまりさの悲鳴も混ざっていたがお兄さんには聞こえなかった。 「ふぅー、すっきりしたぜ!!」 うーぱっくが逃げようとしたときはどうしようかと思ったが撃墜できてよかった、あの高度から落ちたんだ、中のゆっくりも死ぬだろう… 「しかし…まりさは遅いな…」 明日になって帰ってこなかったら、近所の飼いゆっくり達にまりさを見なかったか聞いてみよう、そう思いお兄さんは家の中に入っていった。 結局、飼いゆっくり達の捜索作業にもかかわらずまりさは発見できなかった。 最愛のゆっくりを失ったお兄さんはこの後、堕落していくことになるがそれはまた別のお話 あとがき 自分の脳内設定うーパックについて少し… 内部は空洞、飛行中も中に乗ったゆっくりはうーぱっくの頭の上に乗って周りの風景を見ることができます。 このSS内では説明不足の部分もあるかと思うのでその時は質問してくだされば大抵のことにはこたえようと思います。 8月31日 0111 セイン このSSに感想を付ける
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「へいへい、来週の日曜日ね。分かった、準備しとくから」 と言って俺は電話を切った。さて…準備準備っと…。 ゴソゴソ… よし、道具は揃った。久々だから体がなまってるけど大丈夫かな。ちょっと外出るか。 ブンッブンッブンッ ん…まてよ。アレをああしたら…。そうか、そういうの良いな。うん。いいかもしれない。 『ゆっくり練習』 軽トラを走らせて十分後に森へ着いた。荷台には加工所特性の透明な箱が2つある。結構大きめだ。後はこの籠を背負ってっと…。 あ、自己紹介が遅れたね。ハジメマシテ。虐待お兄ちゃんです。ペコリ。何をしているかって?ちょいと今からゆっくり親子を集めるところさ。 親ゆっくりと子ゆっくり。赤ゆっくりはパスだ。この森に最近ゆっくりが住み着いたんでちょいと探せばすぐ集まるはずなんだが…。 「ゆっくりしていってね」 「お、ゆっくりゆっくり。君は奥さんとか子供はいるのかい?」 「れいむは1人だよ。でもこんd「じゃあ用はない」ゆべええええ。ふまないでええええええええ」 どうやら独身れいむだったようだ。独身には用は無いので踏み潰しといた。なかなか見つからないので叫んでみる。 「ゆっくりしていってねー!」 するとあちこちから 「「「「ゆっくりしていってね」」」」 いるじゃんいっぱい。 「お兄さんはゆっくりできる人?」 「ゆゆっ。お兄さん、おかし持ってないのかだぜ。まりさに渡すんだぜ」 早速これか。しかしそんなことは言わずにチョコレートを見せてやる。 「ゆゆ!それはチョコレートだね。はやくれいむにちょーだい」 「とかいはなありすにもちょーだいね」 結構食いついてきた。6匹ほどか。サイズは子ゆっくりといったところだ。 「まあ待て。これはね、ゆっくりとした親子にあげるために持ってきたんだよ」 「ゆゆ!まりさがいちばんゆっくりしているよ」 「とかいはなありすがいちばんにきまってるじゃない」 自分が一番ゆっくりしていると騒ぎ出した。 「今言ったでしょ。ゆっくりした親子にあげるって。君たちは子ゆっくりだね。お母さんは?妹とかいるの?」 「れいむのおかあさんはとってもゆっくりしてるよ。」 「まりさのいもうとはとってもゆっくりしたゆっくりなんだぜ」 「ありすのおかあさんはとってもとかいはなのよ」 どうやらこいつら全員親と妹がいるようだ。これはちょうどいい。 「じゃあお兄さんはここで待ってるからお母さんと妹を呼んできなさい」 「「「「「「ゆっくり呼んでくるね!!!」」」」」」 数十分後ゆっくり親子が隊列を組んでやってきた。 集まった集まった。親ゆっくりが20。ということは10組か。子供は……かなりいるな。100いくかな。赤ゆっくりまでいるわ。 「どう?おにいさん。れいむたちすごくゆっくりしてるでしょ」 ゆっくりしてるってどう意味だよと言いたいところだがさっさと済ませたいんで合わしとこう 「おお。みんなゆっくりしているね。じゃあみんなにチョコレートをあげよう。しかしここまで数が多いとここじゃ食べづらいね。 広いところに行こう。そこで食べるといい」 「「「「「ゆっくりりかいしたよ」」」」」 「じゃあついてきて」 軽トラを止めていた所までゆっくり達を移動させた。全部集まったのを確認してチョコレートをばら撒く。 「「「「むーしゃむーしゃ…しあわせえー!!」」」」 「「「おいしいよ、このあまあまとってもゆっくりしてるよ」」」 「おいちいよ。まりしゃちあわちぇえ」 「うっめ。これめっちゃうめ」 がっついてるがっついてる。もうちょっと綺麗に食べろよ。 さて…このチョコレートはただのチョコレートではない。実は睡眠薬を混ぜてある。 「なんだかねむくなってきたよ…ゆっくりねるy…zzzzzz」 「ゆぴーゆぴー」 「「「「「「ゆーゆーゆーzzzzz」」」」」」 全員寝てしまった。だらしなく涎垂らしてて気持ち悪いなあ…。だが今のうちにゆっくりを捕獲しとかないと。 1つの箱には親ゆっくりを入れる。20体となると大きめの箱でもぎゅうぎゅう詰めだ。結構無理矢理押し込んで蓋をしたが起きやしない。 もう1つの箱には子ゆっくりを。こちらはなんとか箱に収まった。赤ゆっくりは籠に入れとくか。数分後には全てのゆっくりが箱と籠の中だ。 「大漁大漁。さっさと帰って練習練習」 数十分後 場所は変わって俺の家の空き地だ。俺は準備を進めていた。親ゆっくりは家にあった箱を総動員して分配しておいた。親ゆっくりの入った箱はこっちに配置。 ここなら見やすいだろう。子ゆっくりの入った箱はこっちだ。ちなみに赤ゆっくりの入った籠は家の中だ。あれはいつか使わせてもらおう。 あとはこの鉄棒を土に刺してっと……これじゃちょっと不安だな。金槌で打って……。よし完成。これなら大丈夫。さてゆっくりはというと 「「「「「ゆぴーゆぴー」」」」」 「「「もうたべられないよー」」」 おうおう「しあわせー」そうな寝顔しちゃってさあ。ふふふ。では始めるか。 「さっさと起きな!!!!この饅頭共!!!」 「さっきからうるせえんだよ!!餓鬼が!!!!」 思いっきり箱を蹴飛ばした。蹴った衝撃で箱がひっくり返ったが傷は無い。流石加工所特製だ。 「ゆああああああ!!!!」 「なに?なにがおこったの??」 「ゆっぐりできなああああい」 「おねえええちゃあああんん。こわいよおおおお」 ゆっくり達が目を覚ました。全員が起きたのを確認してからこう言った。 「やあ。お目覚めかい。箱の中はどうかな?」 「ゆ…ここはどこ?」 「おかあさんは?おかあさんどこお?」 「ぜまいいいいい。れいぶつぶれるうう」 「まりざぢょっとそこどいてえ」 「れいむのいもうとがいないよ。どこいっだのおおお」 「ありすのとかいはなあかちゃんがいなあ"あ"い」 最初は訳が分からずおろおろしてたが自分が置かれている状況を知り色めき始めた。 「なんでれいむはこのなかにいるの?」 「せまいよぐるじいよお」 「ゆ!おにいさんがこのはこのなかにいれたんだね。ゆっくりだしてね!」 「ばかなじじいははやくここからだすんだぜ。あとおわびとしておかしをよこすんだぜ」 「おかあさんこんなじじいやっつけちゃえ」 「とかいはなありすにごはんもってきてね」 「はこからゆっくりだしてね。じじいははやくしんでね」 「ゆっくりできないじじいはしね」 威勢がいいねえ。これならやりがいがありそうだ。 「まずは君でいこう」 箱から取り出したのは子れいむだ。 「ゆゆっ。おそらをとんでるみたい」 「まりさもはやくだせええ!!」 「れいむのおぢびちゃんゆっくり逃げるんだよ!」 鉄棒の上に子れいむを乗せた。 「ゆ!あんよがいたいよ!!ゆっくりおろしてね」 どうやら鉄棒が底面に食い込んでいるようだ。 「じゃあそこから飛び降りてみれば?」 「ゆっくりおr…ゆあああああ!!!!こわいよおおお!!!!!」 子ゆっくりなら落ちても死にやしないだろうがゆっくりからすれば相当高いところなんだろう。落ちる心配は無いな。じゃ、やるか。 バットを持ち思いっきりスイィングした。 ブンッ!!!!!! パァァァーーーンン!!!! ……… …… べちっ!!!! 「ゆ?」 「おちびちゃんが消えたよ」 ゆっくり達は何が起こったのかわからない。 「あれを見てみろよ」 俺は塀を指差した。そこには子ゆっくりがへばり付いていた。目と口からは餡子が垂れている。ありゃ死んだな。 「ゆあ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!」 「どぼしてぞんなごどずるのおおおお!!!!!」 「もういやだあああ。おうちかえるうううう!!!」 「おねえぢゃああああああん!!!!!!」 ゆっくり達が騒ぎ出した。俺は塀に付いている饅頭を剥がしそれを子れいむの親ゆっくりらしきが入ってる箱に投げ入れた。 「ゆびゃ"ぁ"ぁ"!!! 」 「でいぶのおぢびぢゃんがああああああああ!!!!!」 「ゆ"っぐりじでね!ゆっぐり"い"い"い"!!!!!」 ビンゴ。こいつの親はこの箱で正解。親れいむがしきりに呼びかけてるが饅頭は答えない。 そう、これは野球のティーバッティングをボールをゆっくりに代えたものだ。子ゆっくりくらいが丁度いい大きさなので子ゆっくりを集めていたわけさ。 来週は試合だ。対戦相手はメンバー全員が愛でお兄さんのチーム…我らが虐待お兄さんズにとって特に負けるわけにいかない相手だ。 どーせ愛でチームはいつもの如く飼いゆっくりをベンチに勢揃いさせて応援させるんだろうな。不愉快極まりない。 「ゆっぐりごごがらだせええええええ」 「ゆっぐりできないじじいはじねえええええ」 「こわいよおおお。おがあざんだすげでえええ」 「いやだああああああ」 どうせ応援するならこんな風に声を上げてほしいものだ。 「じゃ、次いくよ」 今度は子まりさを箱から取り出した。 「いやだああ!!はなじでええ!!!ばりざじにだくなあ"あ"あ"いい!!!」 「でいぶのごどもをはなじでええええ!!!」 ほっとけほっとけ。さてと、帽子邪魔だな。ひょいっと。 「いやあああああ!!!!おぼうじざんどらないでえええええ!!!!ゆっぐりできなああいいい!!!!あんよもいだいよおお!!!」 鉄棒に子まりさを乗せたところでふといいことを思いついた。俺は脱がせた帽子を子まりさの頭に被せた。 「ゆぅーまりしゃのおぼうちさんもどってきたんだね。ゆっくりできるよおお」 自分がどーいう状況におかれてるのか忘れてるよ。さてと上手くいくかな。 ブン!!!!!!! ぴちっ!!!!!!! べちっ…… 「ゆ"…ゆ"…い…いだいよおおおおお」 子まりさは数十cm前に転がっていた。打ち損じでは無い…といいたい。 「ゆ"…ゆ"…ゆ"……ぼういやだああ…おうぢがえりだああいいい」 まだ打てそうなので子まりさを拾い上げ鉄棒に乗せる。 「いだいのいやだよお…おかーしゃんたすけてえ…」 親ゆっくりは口をパクパクしていた。 「ま…まりざ…あたまが…あたまが…」 「ゆ"…ゆ"…」 「えれえれえれ…」 「いやあああ…」 「どうしたの?みんな??」 子まりさは状況が分かっていない。 「お前自分の頭がどうなってるのか分からないのか?」 「ゆ…ぼっぼうしさんがないよお…。っ!!!ああああ!!!まりさのあたまがないよおおお!!!!!」 帽子だけをすっ飛ばそうとスイィングしたのだが頭頂部を掠ったみたいだ。上手くいかないもんだな。 「ちょっと味見させてよ」 子まりさの餡子を手ですくって舐めてみた。おお、これは甘い。 「ゆ…ゆ…ばりざのながみたべないでえええええ。かぎまぜないでえええええ」 「ばりざあ…」 「でいぶのおぢびぢゃんよりでいぶのぼうがおいじいよおおお。だがらばりざをだべないでええ」 練習再開するか。子まりさの頭部を見たところ切り口が上を向いている。 「あれえ…アッパースイングになってるなあ…修正しとこ。あ、まりさちゃん。今度は大丈夫だからねえ」 「だいじょうぶじゃなああいい!!!!」 アッパースイィングって力がない人には向いてないんだってさ。ダウンスイィングするつもりでバットを振ると丁度良い角度でボールを打てるんだって。 ブン!!!!! 「ゆ"…ゆ"がヴぁあ"あ"!!!!!!」 ナイスバッティング。塀に当たるどころか打った瞬間に弾けたよ。汚いはなb(ry 「あああ…」 「おにいざあああんごべんなざあああいいいい!!!ばりざあやばるがらごごがらだじでええ!!!」 「ごんなのどがいはじゃなああああいいいい!!」 「でいぶはどうなっでもいいがらおぢびぢゃんはにがじであげでええ!!」 いい声だ。こんな風に応援されちゃうと力がみなぎってくるぜ。今度は外角球のバッティングの確認だ。外角球は流し打つというのが俺の中のセオリー。 「ごっぢにごないでね!!…いやだああ!!」 今度は子れいむか。ひっくり返して乗せてみよう。 「あんごがあだまにだまるううう…ゆっぐりでぎなあいい」 そうなのかよ…まあいいや。それはまた今度虐待ネタに使わせてもらうわ。鉄棒からちょっと離れてから打つ。上手く流せればいいのだが。 ブン!!!!! 「ゆぎゃあああ!!!!」 ああ…ファールだなこりゃ。 「ゆ"ぐっ"……ゆ"…あ"… 」 子れいむというと体が4分の1程削れている。そうか、バットの先っぽで掠ったんだな。ちょっと修正しとこう。 一応子れいむは生きてるな。ピクピクと動いてるが直死ぬだろう。ほっとこう。実はこういったのが一番痛いんだろうねえ。 ブン!!!!! 「ゆげえ"え"え"!!!!」 カキーン!!!! カキーン!!!! ブン!!!!! 「ゆがヴぁああ!!!!」 カキーン!!!! カキーン!!!! パリーン!!!! 「やべえ俺んちのガラス割っちまった」 気を取り直して… ブン!!!! 「ぼうやだばヴぁあ!!!!」 ブン!!!!! 「ぐべえ"え"え"!!!!」 時たま硬球でも打ってたのだが誤って俺んちのガラス割っちまった。硬球だと高く上がるわ。ここでやるのはゆっくりだけでいい。あまり高く飛ばないし。 ああそうだ。俺は一応投手だったんだ。ピッチングも練習しとこう。ピッチングもこれで練習できるよな。 手頃な大きさのは…あ、これがいい。俺が取り出したのはありすだ。形もいい具合に丸っこい。ちょっと軽いけど。 「やべでね!!あでぃずはどがいはなのよ!!!!おねがいだがらゆるじでええ」 俺は思い切り振りかぶって…投げた。 ヒュン!!!! 「……ゆっ? ゆ"びぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!」 バチーンッ!!!!!!! 子ありすは塀に思いっきりキスをしていた。衝撃的なふぁーすとちゅっちゅだこと。どさっ…と子ありすは落ちていった。 俺は子ありすの様子を見に行った。ちょんちょんと指で突付いたが反応が無い。 「これは…見事なデスマスクだな」 子ありすは顔面からぶつかったせいで歯が全て粉砕しており目も両方とも潰れてどろっとした液体が垂れていた。 「ありずのどがいはなごどもがあああああ!!!!」 こいつの親だな。喚いてうるさいので子ありすを顔面から親ありすが入ってる箱に擦りつけた。 「ゆげええええええ!!」 「ごんなのどがいはじゃなあああいいいい!!!!」 「げれげれげれえええ」 こいつはいい。さあいっぱい投げるぞお。 ヒュン!!!! 「ゆぶヴぇええええ!!!!」 ヒュン!!!! 「がばヴぁあああ!!!!」 ヒュン!!!! 「ぶべえええ!!!」 ヒュン!!!! 「ゆがばヴぁあああ!!!」 箱の子ゆっくりも半分くらい使ったかな。 「ゆっぐりやべでええええええええ」 「ごわいよおおおおお」 「そうかそうか、ピッチングよりもバッティングの方を練習したほうがいいんだね」 バットに持ち替えて箱から取り出した子まりさを思いっきりかっ飛ばす。 「ゆぎゃああああああああああ!!!!!!」 「ばりざのごどもがああああああ」 「ごわいよおおおおお」 「おがああざんんだずげでええええええ」 「ぼうやべでよおおおおおお」 「えーもうバッティング終わり?分かったよピッチングだね」 「ぞんなごどいっでなああいいいい!!!!」 その後俺は子ゆっくりが尽きるまで練習に勤しんだ。 「どぼじでぞんなごどずるのおお!!!!!」 「いやぁーー!!!!!!おぢびじゃんがああ!!!!」 「ばりざあああああああああああ!!!!!」 「ぼうゆるじでえ"え"え"え"え"え"え"!!!!」 「じにだぐなああいいいい!!ゆっぐりいいいいい!!」 「ゆがあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」 「ごんなのどがいはじゃなあ"あ"あ"あ"い!!!」 親ゆっくり達の歓声は夕方まで続いた。途中から応援のし過ぎのせいか泡や餡子を吹いたり白目を向いて気絶してしまった奴もいた。 全部の子ゆっくりを打ち終える頃には親ゆっくりはうんともすんとも言わなくなっていた。 「一汗かいたら小腹がすいたな。こーいうときは甘いものだよねえ」 ひょいっ パク 「ゆ…ゆ…ゆ"ゆ"…ゆがあ"あ"あ"あ"あ"!!!お"に"い"ざあ"あ"あ"ん、でいぶはだべものじゃないよおお!!!!!」 「美味いぞ。甘くて。」 「やべでえええええ!!!ぼっど…ゆっぐり"じd…」 「ごっそうさん」 次の週。ゆっくり愛でお兄さんチームとの試合は完勝だった。俺は大活躍で4打数3安打3打点。投げては7回3安打無失点。完璧だ。 しかもファールした球が愛でチームのベンチで応援していたありすに直撃しそのまま昇天するというラッキーもあった。 これに懲りたら次からは箱の中に入れとくんだな。 我がチームのベンチにもあの親ゆっくりたちがいた。箱の中で俺の活躍を見てくれただろう。白目向いちゃってそんなに俺の活躍に痺れちゃったのかな。 「凄いなあ。どんな練習積んできたんだよ。あ、このまりさ食っていいか」 「このれいむうめえな。先食ってるぜ」 「どうぞ。そのために持ってきたんだから。んで実はね…」 と俺は箱から「ゆ"っ…ゆ"っ」と小刻みに震えるれいむを取り出しそれをかじりながら1週間前の話をした。 「それはいいな。俺も今度からやってみるよ」 「やべえ想像したらゾクゾクしてきた」 「ゴム付けて打ったら戻ってくるから半永久的に使えるんじゃね?」 「馬鹿、その前に破裂してるだろ。でもそれいいかも。ゴム使って…ヨーヨーとかな」 野球の練習になるわストレス発散にもなるわ虐待にも使える。1球ごとに大歓声が上がるからテンションもあがる。 そして運動をし終えたら親ゆっくりを食べればいいのだ。我が子を目の前で失い中の餡子は運動後の甘味として丁度いい味になる。 バットが餡子まみれになるが拭けばいいだけ。というか野球やる人はちゃんと道具の手入れしてる?むしろ餡子まみれになるくらい汚れたら手入れするだろ。 こんな素晴らしい練習方法を野球好きな虐待お兄さん達が注目しないはずがない。 後日俺が朝散歩してたら公園や野球場で子ゆっくりの死骸を大量に発見した。無残にも原形をとどめていない。早速お兄さん達が練習に使ってるようだな。 「ゆ"…ゆ"…」 あれ?生き残ってるのがいるのか?微かな泣き声がするほうに行ってみると子ゆっくりが金網に挟まっていた。 挟まっていたというより押し付けられていたといったほうがいいか。足元は餡子と皮でいっぱいだった。金網に向けて打ったんだな。 …… まてよ…金網か…お!これは面白い虐待方法を思いついたぞ。今度は赤ゆっくりが必要だな。 俺は野球場を後にした。 おわり by虐待お兄ちゃん
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弱目のゆっくりゃ虐待SSです。ゆっくりゃ虐待が嫌いな人は見ないで下さい。 じぶん設定(笑)がいっぱい出てきます。 れみ☆りあ☆う~! 昼に公園を歩いてるとれみりゃがついてきた。 「うーうー☆おにいさんこっぢむいて~」 見ると所どころ汚い。どうやら公園の傍の砂場で遊んでいたようだ。 その顔は朗らかな笑顔で目は糸のようだ。 人の子供ほどの背なのに顔はやたら下膨れでほっぺたがやや赤い。3頭身くらいだろうか。 背中には羽と思しきものがついている。そのくせババクサイ服だ。 頭には大阪ドームみたいな帽子が付いている。髪は灰色のくすんでぼさぼさだ。 それはまぎれもないゆっくりれみりゃ(体付き)だった。 「お嬢ちゃん、お名前は?」 「うー!れみりゃだぞぉー!」 この町ではめったにゆっくりと出会わないから珍しく思ったので家に連れて行くことにした。 「そっか、れみりゃ。」「うー?」 ゆっくりゃは名前を呼ばれると頭を傾げてこっちに糸のようだった目を見開く。 まるでルビーのような瞳に、俺は胸を高鳴らせた。 「お兄さんと一緒にあそぼっか?」 「う?・・・うー☆あそぶぞー☆」 ゆっくりゃはいとも簡単に誘いに乗ってくれた。 それから俺とゆっくりゃは公園の遊具で遊んだ。ブランコで膝の上に乗せてこいでやると、始めは涙目で 怖がってしがみついた。 「うー!ごわいよぉ~さくやぁん!」「大丈夫だよ」 それから慣れると「うー!」と嬉しそうにした。 次に滑り台。俺は下でゆっくりゃを待ち構える。 目をつぶりながら震えているゆっくりゃは怯えながら滑り台の階段を上って 「う~こわいよざくや~」 とプルプルしている。 「大丈夫だよ!お兄さんを信じてね!」 と笑顔で言ってやると 「う~?・・・うぅ~ん!!」と否定だか肯定だか字面だけでは捉えにくい同意をしたゆっくりゃは 口をへの字に曲げて眉間に皺を寄せて意を決した顔で滑り台からすべり降りた。 ザシュッ! 俺は降りてきたゆっくりゃを優しく抱えてやる。 「・・・?うあうあ♪おにいさんありがとぉ~だぞぉ~☆」 と目をあけたゆっくりゃはすっかり俺を信じてくれたようだ。 「お腹減ったね、れみりあ?」 「うー!おなかすいちゃったぞー!ぐぎゅるるだぞー☆うあうあ♪」 とヒゲダンスをしながらゆっくりゃは俺を見つめてくる。 その表情はすっかり結婚生活のマンネリを旅行で打開した後の車内での妻の表情だ。 といってもわかりにくいか。とにかく一人前の女の表情をこの肉まん妖精ゆっくりゃはしていた。 その後うあうあ言いながらよちよち付いてくるゆっくりゃと共に家に帰った。 途中でコイツは蝶々を追っかけたり花を摘んだり大忙しだったが俺はゆっくり待ちながら手を引いて促した。 家に帰るとゆっくりゃは嬉しそうに踊りだす。 「うっうーうぁうぁ☆うれしいぞ☆たのしーぞ☆おにいぁんのおうぢにやってきたぞぉ~~~♪」 ぷりぷりとお尻をふって踊る。 立ち止まっては羽をピョコピョコ♪ と動かしてはこっちを チラッ と見て「うー♪」としなだれる。 これを基調にした踊りのようだ。 所々「うっううー♪」「ぎゃおー♪」「うぁうぁ♪」「シャクヤぁん♪」 と合いの手を入れてくるっと回って「だいしゅきー☆」と色目を使ってくる。 正直いってウザイ。今すぐ色目をレイプ目にしたい衝動を抑える。 どうやらこのゆっくりゃは数少ない繁殖期にあるらしい。俺を交尾相手と見なしたってことか。 とにかく今はこの面白い踊りを見ながらPC起動。 よし、ゆっくりゃをちょっと虐めてやろう。 「れみりあ!こっちちょっときてごらん。」 「う~?なぁに?おにぃ」いつの間にか「おにぃ」と馴れ馴れしくなっているゆっくりゃに不快感を感じたが我慢。 目が本当にルビーみたいな綺麗な真紅色をしているがこれは肉まんだ。ステーキのテカリと同じ類なのだ。 俺は動画サイトである動画を選んだ。これをゆっくりゃに見せよう。 「面白いよ。」「う~?おもいおいお?」どうやら俺の横顔に見とれてるらしい。イライラ。 「これ見てごらん」そこには綺麗な風景画が動画に映っていた。 「う~♪きれーだぞぉ~♪うー・・・」 ゆっくりゃは見とれているようだ。俺はニヤニヤしながらゆっくりゃを観察する。 そう、これはゆっくりゃを驚かせるためのびっくり動画、風景画が突然血まみれの女の絵と絶叫する声が流れるものなのだ。 「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」 「うあああああああああ”あ”あ”!!」 ゆっくりゃはびっくりして目を大きく見開き後ろに尻餅をついて倒れた。その際に後ろのタンスに頭をぶつけた。 「う”あ”!!いだいどおおおおおおお!!!びぇえええええええええええええええええん!!!びぇえええええええええええええええん!!!! いだーーーいいいいーーーーーーどおおおおおおおお!」 うるさい。ゆっくりゃは目から肉汁の涙を流しながら顔を真っ赤にしている。 目は><こんな感じで後ろの羽がパタパタしている。意味ないのにw 「おにーざん!どーじでデヴィをおどーがずぅんだどぉ~!!うあああああんざぐやー!ざぐやー!きーーーー!!!」 うるせえな。これで殴ったらますますうるさいだけだ。 俺はゆっくりゃにチュッパチャップスをやる。 「う・・・?・・・チュパチュパ。ううー!あまーいどー♪ぷっでぃ~んだど~♪」 プリン味じゃなくてサイダー味なんだけどな笑 ゆっくりゃが重ちー語になっているのは感情が高ぶっている時だ。こうやって甘いもので大人しくさせて元のうーうー語に治そう。 「うー・・・チュパチュパ・・・あまいぞー☆うっうー☆がおっ!」 とげっぷらしき動作をした。ゆっくりゃはげっぷすらがおーなのか。 「ごめんね、ゆっくりゃ」ナデナデ「うー♪いいど☆」 一思いに肉の塊にしてやりたい所だがゆっくりゃが希少な地域だけに資源の無駄遣いはできない。 ちびちび脅かしてストレス発散に使うか。明日は町でゆっくりゃ用のケージでも買って中に入れてやる。 当分はこのゆっくりゃに色々いたずらしてやろう。食費は俺持ちだけどね。
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※○ちゃん「ぱられるぱられる、もうどうにでもなれ〜」 ※「僕はこうして〜」シリーズの無断クロスです。レイパーさん、ごべんなさい ※いじめは、うん・・・すまない、特にないんだ。正直作者の自己満足の境地です ※登場人物紹介とかはあとがきの後に記載しています 「おねーさん!すいか、ゆっくりにんげんさんにあいたいよ!」 きっかけは我が家で飼っている珍種ゆっくり、ゆっくりすいかのそんな一言。 ゆっくり人間とはすいか曰く、人間とゆっくりの間に生まれたナマモノで外見は人間と変わらないらしい。 が、身体の成分が一部ゆっくりのそれに類似しており、またゆっくりにエライ勢いで好かれるそうだ。 すいかはこんな馬鹿げた都市伝説をどこからか、恐らくテレビ辺りで仕入れ、なおかつその実在を見事に信じきっているらしい。 そんな生物学者がまた何人か発狂しそうなナマモノがいるはずも無いと言うのに、連日連夜会いたい会いたいと喚き続けるすいか。 私はずっと「居ないものとは会えない」の一点張りで押し通してきたのだが、結局彼女の執念に負けしてしまった。 「そんないきさつでれいむたちはゆっくりにんげんさんをさがしにおでかけをしているんだよ!」 「きょうはどんなゆっくりしたことがおきるのかな?!」 「ゆっくりにんげんさん・・・ゆっくりにんげんさん・・・ゆっくりしていってね!」 「アンタら、誰にナレーションしてる?」 左右の肩にれいむとまりさ、頭上にすいかという傍目には私こそゆっくり人間だろうと言わざる得ないような出で立ち。 それ以外はジーンズ、Tシャツ、白のコート、メガネと至ってシンプルなのだが人の顔の周りで騒ぐこいつらのせいで道行く人々の注目を意味も無く集めていた。 これが私の美貌のなせる業・・・であればどれだけ優越感に浸れただろうか。 しかし、現実というのは残酷なもの。 他の女性を圧倒しているものは胸くらいの私にそこまでの魅力はなく、行き交う人々の視線は私の顔の周りでゆんゆん歌っているゆっくり達に向けられている。 地元ならまだしも、見ず知らずの土地へ向かう電車の中では「何、あのゆっくり馬鹿」と言わんばかりの好奇の眼差しが少し痛かった。 「ということで、れいむたちはゆっくりにんげんさんのまちについたよ!」 「ゆっくりにんげんさんはみつかるかな?!」 「ゆっくりにんげんさん・・・すいかといっしょにゆっくりしようね〜〜〜〜〜!!!」 目的の駅に到着した時、また誰かに向けてナレーションをし始める我が家のゆっくりども。 近くに座っていた中学生のグループがクスクスと笑うのを一瞥し、電車を降りると、階段を駆け下りて、改札を後にする。 余談だが、すいかのおかげで無料で乗車できた。理由は言わずもがな。 この無意味にピンポイントなサービスは一体誰が得をするんだろうか・・・心の中でそう突っ込んだ直後に、自分が得をしていることに気付いた。 ゆっくり人間を探して訪れた街は一見すると何の変哲もない普通の街だった。 強いて特徴を挙げるとすればゆっくりが比較的浸透していて、飼いゆっくりや野良ゆっくりが平然と人々の隙間を縫うようにして通りを行き来しているくらい。 そのあまりの平凡さを訝しく思ったれいむは「ほんとうにここにいるの?」と首をかしげていたが、私がこの街を訪れたのには理由があった。 「ねえ、おねーさん?」 「んあ?」 「ほんとうにゆっくりにんげんさんはここにいるの?ゆっくりしたふつうのまちだよ?」 「ああ、多分ね」 この街にゆっくり人間がいると思った理由は至って単純。 私が勤めているゆっくりショップのバイト仲間にゆっくり人間について尋ねてみたところ、この街の名前が挙がったからである。 彼が適当なことを言っていたり、間違っている可能性もあるのだが、話を聞いた後に調べてみたらこの街には“ミスターゆんちぇいん”がいることが判明した。 「みすたーゆんちぇんってなあに?」 そう言って首をかしげたのはまりさ。 すいかもれいむも言葉の意味が理解できずに首をかしげている。 そんな訳で、私は彼女らに、私自身最近知ったその言葉の意味を説明してやった。 「ミスターゆんちぇいんって言うのは・・・ゆっくり関係で凄すぎる記録を残したせいでゆっくりカンパニーの人工衛星で常時監視されている人のことだよ」 もっとも、一介のアルバイトに過ぎない私では流石にその監視衛星の映像を見ることは出来ないし、眉唾もいいところではあるが。 「ゆゆっ!じゃあ、ゆんちぇいんさんはすごくゆっくりしてるんだね!れいむゆんちぇいんさんにあいたいよ!」 「まりさも!まりさも!」 ついでに彼らが時速5km以上で移動するとバッジに取り付けられた迷子防止用のGPSの座標が70mずれることも付け加えておいた。 すると、まだ何が凄いのかは一言も言っていないのにれいむ達は何か凄そうな人がいると聞いて大はしゃぎ。 そんな3匹の様子を見て、何が凄いのかを教えてあげた。 「ちなみにここのゆんちぇいんはゆっくりレイプギネス記録保持者ね」 「「「ゆげぇ!」」」 それじゃゆっくり出来ないよと言わんばかりの表情になった3匹は「かえろうよー!」などと言い出した。 が、「ゆっくり人間を探すんだろう?」の一言ですいかが立ち直り、れいむとまりさも巻き添えを食う格好ゆっくり人間捜索に参加させられる。 「にんげんさんのすっきりごわいよおおおお!」と泣き喚くれいむとまりさはなかなかに可愛かった。 そんなつまらないやり取りから数時間後。 何故か観光スポット巡りに興じてしまった私たちはゆっくり人間のことをすっかり失念していた。 気がつけば陽が沈み、弁当を買って立ち寄った公園には殆ど人影が見当たらない。 そんな静寂の中、ようやく見つけた私以外の人間は・・・ 「・・・・・・うへぇ」 「おねーさん!ここはゆっくりできないよ!」 「ゆっくりしないでにげようね!」 長身の、ガタイの良い黒人の男性だった。 勿論、それだけならば驚くほどのことでもない。 問題は彼の、一糸纏わぬ生まれたままの姿にあった。 変態?危険人物?・・・普通に考えたら貞操の危機を感じるべきところなのだろう。 が・・・・・・ 「オー、ヤッパリタマニハゲンテンニカエッテオーソドックモイイモノデス」 「やべでえええええ!でいぶずっぎぢぢだぐないいいいいい!?」 「HAHAHAHAHA!」 その黒人男性はどうやらHENTAIお兄さん、もしくはゆっくりレイパーらしい。 HENTAIお兄さん・・・ゆっくりを性の捌け口にする異常性癖の持ち主の総称である。 流石に飼いゆっくりに手を出すようなことは稀だが、野良ゆっくりにとっては虐待愛好家に次ぐ脅威。 勿論、現物を、そして現場を目撃するのは私も初めてのことだった。 「・・・・・・そういえば」 流石にこの光景を平然と直視することは出来ないが、相手がゆっくりならとやかく言う事もないだろう。 そう思った私は、店の先輩から聞いた「レイパー同士は惹かれあう」という言葉を信じて彼にギネス記録保持者の居場所を聞くことにした。 彼がゆっくりれいむを犯している茂みから少し離れたベンチに腰掛け、そこにれいむとまりさとすいかを下ろす。 「ゆゆっ、にんげんさんまたきたの!まりさのはにーをいじめないでね!?」 「「「やめちぇね!ゆっくちできにゃいよ!」」」 「ワオ、マリサニコドモタチモヤッテキマシタ」 「ゆぎぃ!?やめてね!にんげんさんのすっきりはこわいよ!ゆっくりできないよ!」 どうやらつがいを助けに来たまりさやその子ども達を相手に第2ラウンドに突入したらしい。 流石にあれだけの数を相手するとなると長くなりそうなので、彼らの嬌声や悲鳴をBGMにして弁当を広げる。 我が家のれいむ達が「ゆっくりできないいいい!」と喚くのをでこピンで黙らせ、昼ごはんを食べ忘れたため8時間ぶりになる食事にありついた。 「むーしゃむーしゃ・・・幸せ〜」 「ず、ずっぎぢー!」 「もっちょ・・・ゆっくちちたかっちゃよ・・・」 「フゥ・・・スッキリー」 私が鮭弁当のチープな美味さを満喫し終えた時、ちょうど男性もゆっくりを満喫し終えた。 傍らでは我が家のゆっくり達が同胞を助けてあげられなかったことを悔やんで「ごべんねぇ!」と謝り続けていた。 いや、あの手つきと技術を見る限り殺さないように加減してるよ・・・そうフォローしようとした時、レイパーの男性が、ちゃんと服を着て茂みから姿を現した。 「イヤァ、オミグルシイモノヲ」 「ん、ああ・・・お構いなく。こちらこそ、お楽しみの邪魔をして申し訳ない」 ファミレスの椅子に腰掛けたままの私とドリンクバーの安物のコーヒー越しに視線が合った男性は頭をかきながら照れ笑いを浮かべている。 レイパーとは言え性癖以外は他の人と変わらないわけで、黒い肌とは対照的な白い歯を輝かせている彼はなかなかの好青年のように思えた。 彼に会釈しながら、れいむとまりさとすいかを抱きかかえて立ち上がり、必要も無いのに軽く自己紹介を済ませた。 「ボブさん、だったっけ?」 「ハイ、ナンデショウ?」 「あれ、趣味なの?」 「イエス、ワタシユックリダイスキデス!」 「ゆゆっ!だったらひどいことしないでね!ゆっくりできないよ!」 「そうだよ!ゆっくりさせてあげてね!」 満面の笑みを浮かべてサムズアップするボブに対して怒り心頭のれいむ達。 しかし、ファミレスで騒ぐと迷惑になるし、それに大声で話すようなことでもないので頭をはたいて黙らせた。 その後も3匹は頬を膨らませて抗議していたが、大声で叫ぶようなことはなかった。 「シツケガジョウズデスネ」 「特別なことをしているつもりはないんだけどね」 「ソレニシンライサレテイマス」 「全く嬉しくないけどね」 「ナニヨリスゴクカワイイ」 「1回50ドルで貸してあげても良いけどね」 そんな具合で、すぐにボブと打ち解けた私は早速彼にゆっくり人間について尋ねてみる。 しかし、帰って来た言葉は「ウワサクライハシッテイル」という非常に曖昧なものだった。 その回答に目に見えて落胆するすいかの頭を撫でながら、私はもう一つの質問をぶつけてみた。 「じゃあ、ここら辺で一番実力のあるゆっくりレイパーって知ってる?」 「レイパーハプライバシーヲマモリマス」 「・・・そりゃそうか」 多少親しくなったとは言え所詮は見ず知らずの相手。 もしかしたらレイパー撲滅を狙う組織の人間かもしれないし、そうでなくても金目当てで情報を売る可能性だってある。 最近もどこかでゆっくりレイパーの会合をアンチレイプの組織が襲撃しようとしたなんて話を聞いた気がする。 いや、そもそも世間に公表できるような性癖でないのだから、容易に口外できるものではないのだ。 「仕方ないか・・・今日は安いカプセルホテルにでも泊まって、明日また探そう」 本日の捜索を諦め、ボブに適当なホテルの場所を教えてもらった私は、会計の全てを彼に託してそそくさとファミレスを後にした。 『地球がゆっくりする日』や『Yull E』の話題で盛り上がった手前、少し気が引けたがホテル代を捻出するためだから仕方ない。 結局ゆっくり人間は見つからなかったが、ボブに遭遇したことで色んな情報を得ることが出来た。 彼の日本語の習得状況を鑑みるに、来日して何年も経っているようには思えない。 にもかかわらず、近くのファミレスやカプセルホテルの場所を知っていた。 それにあの公園でレイプされていたまりさは「にんげんさんまたきたの!まりさのはにーをいじめないでね!?」と言っていた。 つまり、あそこの公園のゆっくりは頻繁に人間からの干渉を受けていると考えられる。 確証はないが、明日はあの公園に張り込むのが最善策だろう。 翌朝、まだ陽も出ていない時間から私とれいむ、まりさ、すいかは例の公園での張り込みを開始。 懐中電灯片手に公園の中を散策すると、いとも簡単に野良ゆっくりの巣をいくつも見つけることが出来た。 まだ人間の姿は見当たらないが、そこには朝ごはんと称して人間の捨てたごみを集めて回るゆっくり達の姿があった。 余談ではあるが、その中に昨日レイプされたれいむ一家の姿もあった。予想通り、全員健在のまま。 「もうすぐにんげんさんのくるじかんだよ!」 「ゆっくりおうちにかえるよ!」 「「そろーり、そろーり・・・!」」 散らかしたゴミが巣まで一列に並んでいるのだが、どうやら彼女達はそのことに気付いていなかった。 あるものは子ども達を引率してゴミ置き場で拾った生ゴミを溜めて帰り、またある赤まりさはお菓子の袋を持って帰っていった。 そんな光景を尻目に私たちも彼女達と同じように適当な茂みに身を隠して、人間が来るのをじっと待つことにした。 「ぱちゅりーは本当に馬鹿ね」 「んぶぅ〜!」 「むきゅ〜、も言えないなんて伝説的だわ」 「ん〜、んん〜!?」 数分後、割りと珍しい胴付きぱちゅりぃを連れた少女が公園に姿を現した。 一見すると勝気そうで、なおかつ真面目そうな少女とお馬鹿で有名なぱちゅりぃというのは違和感を覚える組み合わせである。 しかし、よくよく見てみるとぱちゅりぃは猿轡と首輪を装備済み。 ああ、あの子もそっちの世界の住人なのか・・・と納得しながら、彼女を観察し続ける。 「さあ、ぱちゅりぃ。ゆっくりを連れてきなさい」 「んぶぅ〜・・・」 ぱちゅりぃはきょろきょろと辺りを見回し、においを嗅ぐような仕草をしながらふらふらと歩き始めた。 一方、少女は首輪のリードを握ったままぱちゅりぃの後を追いかける。 そして、必死の形相でゆっくりを探し回っていたぱちゅりぃがようやく見つけたゆっくりは・・・ 「んぶぅぅぅぅぅぅううぅぅぅ!!」 「ぱちゅりぃをゆっくりさせてあげてね!」 「ぱちゅりぃをゆっくりさせてくれないおねえさんがきらいだよ!ぷんぷん!」 「すいかおこるよ!ぷくぅぅぅうううう!」 「う゛・・・」 私と一緒に茂みに隠れていた我が家のゆっくりども。 目が合ったときの彼女のばつの悪そうな表情はなんとなく可愛らしかった。 「ふぅん・・・で、たまにここに来てゆっくりを虐待しているわけね」 「・・・はい」 ベンチに腰掛け、ホットコーヒーで暖を取る私と少女。 彼女はまるでポエムを書き溜めたノートを拾ってくれたが、不可抗力で中身を見てしまった親切な人を前にしたときのような表情を浮かべている。 これが知人であればしこたまからかってやるところなのだが、流石に見ず知らずの少女相手にそんなことはしない・・・はず。 せいぜい必死に弁明する彼女の表情をにやにやと笑いながら眺めつつ、私の膝の上でいまだに膨れているれいむ達の頭を撫でる程度。 「ゆっくりできないいいわけはやめてね!」 「そうだよ!ぱちゅりぃをゆっくりさせてあげてね!」 「そうだよ!ぷんぷん!」 我が家のゆっくりどもは同族の虐待風景なんか目の当たりにして黙っていられるような連中ではない。 こっぱずかしそうにしている彼女に向かってもっともな文句を口にする。 が、流石に早朝のまだ辺りも暗い時間に大声で喚かれては近所迷惑もいいところ。 「だからアンタら五月蝿いよ。頭を少しかじってやろうか?」 「「「ゆっ・・・!」」」 「・・・・・・愛でお姉さん、じゃないんですか?」 「じゃないんです、断じて」 できるだけ柔和に微笑みながら、言われたとおりに膝の上で黙っているれいむの額にでこピンをお見舞いする。 「なんだぁ・・・だったら、必死になって言い訳する必要なんてなかったのね・・・」 「Exactly」 ついでにもう一発、今度はまりさにでこピンをお見舞いするのを見た彼女は盛大にため息を吐いた。 「そもそも・・・仮に私が愛でお姉さんでも首輪や猿轡くらいは飼い主としての責任の範囲内だから責める理由がないし」 「・・・え?」 「それにまだ虐待らしい虐待の現場は目撃していなかったわけよ」 「それじゃ・・・」 ようやく状況を把握したらしく、赤くなった顔を両手で隠す少女。 そして、にんまりと意地の悪い笑みを浮かべつつ、彼女の肩を優しく叩く私。 「そ、完全に、一部の隙もなく、貴女の自滅」 耳まで真っ赤になるのが手に取るように把握できた。 「と、まあ、そんなことは置いといて・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 指の隙間から見えるジト目に篭った殺気を感じた私は意地の悪い笑顔はそのままに話題を強引に切り替えた。 すると、彼女も顔を覆っていた手を膝の上に戻し、いつの間にか温くなってしまった缶コーヒーのプルトップに指をかける。 ようやく陽が昇り始め、徐々に明るくなってきた公園にぱちんっ!という軽快な音が響き渡った。 「一つ聞きたいことがあるんだけどいいかな?」 「なんですか?」 「ゆっくり人間って知ってる?」 その言葉を聞くや否や露骨に怪訝な表情になる少女。 私だってそんな質問されたら同じような顔をしただろうからその気持ちはよく分かる。 というか、私だってすいかの与太話でその存在を知っただけだから半信半疑だ。 「そんなの訳の分からないもの知りません」 「だよねぇ・・・」 私は彼女の言葉に首肯した。 続いてレイパーに関する質問もしようかと考えたが、流石にカタギにする質問じゃないのでやめた。 立ち上がり、リードを握られたままのぱちゅりぃを指差す。 「こんなの人目にさらすのも体裁が悪いから、そろそろお開きしようか?」 そんなこんなで、挨拶もそこそこに彼女と別れた。 「いや、そんな都市伝説聞いたこともないよ」 「ゆっくりにんげんさん?れみりゃのことなのぜ?」 「強いて言うなら君が一番そんな感じだよ」 「ち〜んっぽ!びっくまらぺにすっ!」 「JAOOOOO!JAO!JAO!JAOOOOOOOON!」 「そんなことよりれいむのおうたをきいていってね!」 少女と別れた私たちは、公園に住むゆっくりや散歩中の人達にしらみつぶしに話しかけてみるが全く成果が得られない。 ゆっくり人間の事を訊けば怪訝な顔をされるし、ギネスレイパーのことを訊いても人間なら顔をしかめ、ゆっくりなら怯えるばかり。 代わりに得た情報と言えば以前この公園のゆっくり達を二分していた対立と、両勢力の共通の敵となることでその対立を鎮めたレイパーのこと。 そして、人間に虐められているのを助けてくれたゆっくりふらんを連れたとてもゆっくり出来るゆっくりのこと。 もしくは時々この公園に出没するゆっくりふらんを連れた少年のこと。 「う〜ん・・・やっぱり情報が集まらないな・・・」 「れいむ、もうつかれたよぉ〜」 「まりさもだよ〜・・・」 「ゆゆっ!でも、ゆっくりにんげんさんはこのまちにいるんだよ!」 元々半信半疑だった私とどうしてもゆっくり人間に会いたいわけではないれいむとまりさは半ば諦めモード。 対して、どうしてもゆっくり人間に会いたいすいかは私の頭の上から檄を飛ばす。 が、疲れていることもあって私やれいむ達の反応は鈍い。 「きっとアンタの妄想だよ・・・」 「れいむ、なんだかねむいよ・・・」 「まりさも・・・」 朝から歩き詰めでいい加減飽きてきた私はれいむ達と一緒にうつらうつらと舟を漕ぎ始める。 そんな私を起こすためにすいかは膝の上に飛び降り、お腹に何度も体当たりを仕掛けてくるが、何故か余計に眠くなってきた。 そうして、れいむとまりさが本格的に眠ってしまったその時・・・ 「どうも・・・清く正しく、きめぇ丸です」 「んあ?」 風と共に、どこからともなく姿を現したのはスレンダーなボディの上に乗っかった下膨れの顔をニヒルに歪めた鬱陶しい饅獣。 きめぇ丸・・・かなり貴重なゆっくりの一種で、胴無しのものは知人が飼っているので何度か見たことがあるが、胴体付きを見るのはこれが初めて。 睡魔と戦っていたこともあって、私は彼女がゆっくりであることを理解するのに3秒程度の時間を要した。 「あなた達ですか、ゆっくり人間を探していると言うのは?」 「ん、まあ・・・一応」 「ゆっくり人間は見つかりましたか?」 きめぇ丸はニヒルな笑顔を一層ニヒルに歪める。 「いや、ヒントすらもつかめない状況」 「そうですか」 私の返答と、今までの聞き込みで得た情報を聞いた彼女はブンブンと高速で首を振った。 そのあまりのゆっくり出来なさ加減にすいかがすっごい表情で怯えているが、まあ気にすることでもないだろう。 「で、アンタは何のために話しかけてきたの?」 「みょんやめーりんと話せる人間が居ると聞いたので、少し興味が湧きまして。本当なのですか?」 「あー・・・本当だよ。なんか知らんけど言葉が分かる」 「おお、すごいすごい」 またしても高速シェイクするきめぇ丸。 少々鬱陶しいが、何らかの悪意があって話しかけてきたわけでもなさそうなので我慢する。 「ところで・・・」 「んあ?」 「ヒントすら掴めていないと言いましたが多分それは間違いです」 そう言って彼女は自信満々に微笑んでみせる。 パッと見、先ほどと変わらぬニヒルスマイルだがその笑顔に宿る感情が微妙に違うのに気付いた。 「あなたがいくら特殊なゆっくりと話せたところで人間以外の何者でもありません」 「そりゃそうだ」 「だから私の目にも人間の目にもあなたがゆっくりとして映ることはないでしょう」 「当たり前・・・あれ?」 ここまで言われてようやく、私は彼女の言葉の意図を理解した。 みょんやめーりんと会話できたところで私は人間だから誰の目にも人間としてしか映らない。 どんなに知能が高くてもきめぇ丸はよほど寝ぼけていない限りは人間と見間違えることはない。 なら、ゆっくりと人間のハーフなるものが居たらそれはどのように映るのだろうか? 「ああ、そうか・・・」 相変わらずニヒルな下膨れ顔を左右に振るきめぇ丸から視線を外し、俯いて考える。 もし、ゆっくり人間が人間の目には人間として、ゆっくりの目にはゆっくりとして映るのであれば、私たちは既に大きなヒントを得ている。 勿論、どちらの目にも同じように映る可能性はあるが、そうなってしまうと肉眼に頼る手段では判別不可能だから私たちにはお手上げだ。 「ふらんを連れたゆっくり・・・か」 もし、ふらんを連れたゆっくりがれいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありすなどのメジャーな種族であれば彼女達は必ず種族名も教えてくれるはず。 ましてや、ふらんを連れているのにゆっくりしているというのはどこかおかしいように思えた。 その上、ゆっくりふらん自体が既に貴重な種族で、めったにお目にかかれるようなゆっくりではないのだ。 「なのに、この公園にはふらんを伴う人(orゆっくり)が二人もいる・・・」 きめぇ丸のもったいぶった言葉に意味があるならば、この両者は同一人物なのではないだろうか? からかわれている可能性もあるが、他に頼りに出来る情報がない以上、信じるしかあるまい。 なら、私たちがすべきことは一つ。 「ふらんと飼い主を、それも私の目には人間に見えて、すいか達の目にはゆっくりに見える人を探せばい・・・あれ?」 すべきことを理解した私が顔を上げた時、きめぇ丸もとい敬意を表してきめ子さんと呼ばせていただこう、の姿はなくなっていた。 それからはとんとん拍子で事態が進んでいった。 ふらんの飼い主が地元の中学生だか高校生だかの少年であることが判明し、すぐにその少年の学校も割り出すことが出来た。 「むにゃ・・・そんなわけで、れいむたちはぎわくのゆっくりゆっくりふらんがおさんぽしているのをみつけたよ!」 「ふにゃ・・・これでゆっくりにんげんさんにあえるかな?」 「ゆっくりにんげんさん・・・すいかといっしょにゆっくりしようね!」 と、れいむ達の説明の通り、現在私たちは通りで見かけたゆっくりふらんを尾行していた。 念のため買っておいたサングラスを装着し(もちろんれいむ達も)、電柱の影から彼女を見守る。 「・・・・・・あのー?」 「ゆゆっ!いまとりこみちゅうだよ!」 「ゆっくりあとにしてね!」 若い男の声を聞き流しつつ、私たちはふらん監視を続行する。 「・・・いや、取り込み中じゃないだろ」 「もう、おにーさん、れいむたちとりこみ・・・ゆゆっ!!?」 「どうしたのれい・・・ゆゆゆゆっ!!!」 「んあ?どうした?」 振り返ると、そこにいたのは地元の学生と思しき少年。 一見するとこれと言って変わったところはないのだが、彼の姿を見たれいむ達は目をハートマークにして見惚れている。 確かにパッと見はごく普通の少年なのだが、どこか違和感を覚える。そして・・・ 「「すごくゆっくりしたおにーさんだよ!」」 れいむ達の発したその一言で、彼こそ探していたゆっくり人間であることを理解した。 同時に、彼の訝しげな視線を見て、自分がかなり不審であることを把握した。 もしかしたら「ゆっくりフェロモンで一儲けしようとした企業が、彼を拉致って精液を搾り取ろうと送り込んできた刺客」だなんて誤解をされているかも知れない。 何故か知らないがそんな懸念を抱いた私は彼の警戒心を解く為に、出来るだけにこやかな笑みを浮かべて挨拶をした。 「こ・・・こんばんは、ゆっくりしていってね」 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 確かな文章力と優れた構成力に裏打ちされたレイパー氏の作品の中でもこの作品は特に魅力的だと思うんですよ その理由を考えてみると、この世界の人たちって日常を何となく想像できてしまうくらい存在感があるからじゃないかと 猫被って?瀟洒に振舞っている委員長とか、HENTAI要素を隠しきれていないボブとか もっとも、想像は出来たところで、真偽を知る術はレイパー氏に聞くしかないわけだし、あらゆる面で氏にかなわない以上、レイプになってしまうのは否めないわけですが ほんと、レイパーさん、ごべんなさい byゆっくりボールマン 【登場人物紹介】 お姉さん 初登場は『ゆっくりいじめ系749 現代ゆっくり』 ノリと勢いでゆっくりを10匹も飼う事になってしまった一人暮らしの女子大生 恐るべき酒豪で、お胸がドス級。ゆっくりに対してはかなりハイスペック みょん語等を解し、天性の飼育上手で、好かれ易いが生物学的には平凡な人間 口も性格もあまり良くないし、わりと容赦しないタイプなのに何故か懐かれる れいむ&まりさ 初登場は『ゆっくりいじめ系749 現代ゆっくり』 今作ではいらない子。若干頭が良い程度の平凡なゆっくりで六児の親 ただし、れいむはゆっくりながらもインターネッツを使いこなせたりする すいか 初登場は『ゆっくりすいか系いじめ1 ゆっくりすいか』 角にお酒が詰まっている。空気を吸い込むと半端なく膨らむ(曰くみっしんぐぱわー) かなりのテレビっ子で、ワイドショーやくだらない都市伝説が大好き みすたーゆんちぇいん 初登場は『その他 僕はこうして生まれました?』 会社員。課長クラス。ゆめぇ丸を妊娠させた経験がある ゆっくりレイプに関しては右に出るものがいないが、世間的には真人間で通っている ボブ 初登場は『ゆっくりいじめ系1632 ボブはこうして出会いました?』 スラム育ちの巨漢の黒人男性。ゆっくりが大好物(二つの意味で)の変態 注:日本において単独でレイプを行うかどうかは微妙なところです 少女 初登場は『ゆっくりいじめ系1682 僕はこうして出会いました?』 学校では成績はトップ、真面目で明るく、誰の相談にも乗る優しい素敵な委員長 しかし、優等生にも色々あるらしく、ゆっくりに八つ当たりすることがあるとかないとか 注:ぱちゅりぃに対する虐待?は『僕はこうして出会いました』の記述と矛盾します ぱちゅりぃ 初登場は『その他 僕はこうして生まれました?』 胴体付きのゆっくりぱちゅりー。この種族の例に漏れずお馬鹿である 一時はみすたーゆんちぇいんの愛人だったこともあるが、現在は少女のペット きめぇ丸 初登場は『その他 僕はこうして生まれました?』 人間との間に子どもをもうけた前代未聞のゆっくり。彼女もまたド変態 注:考えてみりゃ彼女がお姉さんに助言する動機は微塵もありません ゆっくりふらん 初登場は『その他 僕はこうして生まれました?』 ゆっくり人間のペットと誤解されているが、実際にはゆっくり人間の恋ゆっくり 注:レイパー氏の作品世界においてゆっくりが単独で散歩するかどうかはわかりません ゆっくり人間 初登場は『その他 僕はこうして生まれました?』 学生。思春期まっさかりの少年。実はゆっくりと人間のハーフだったりする ゆっくりに対してはかなりハイスペックな性能を有する